LRT是非問う県都決戦 15日投開票 宇都宮市長選
県知事選挙と同じ15日に投開票が行われる宇都宮市長選挙には、5回目の当選を目指す現職と新人の2人が立候補しています。県都のかじ取りを担うのはどちらか。候補者の戦いぶりを追いました。
立候補したのは届け出順に新人で立憲民主、共産の県組織、社民党から推薦を受ける弁護士の須藤 博候補(77)と現職で自民・公明党の県組織から推薦を受ける佐藤 栄一候補(59)の2人です。
今月8日の告示日、新人の須藤候補は宇都宮市京町の選挙事務所で出発式を行いました。
須藤候補を支援する野党の国会議員や県議会議員のほか、30歳まで働いたガス製造工場時代の仲間が東京から駆け付けました。
県弁護士会の副会長や市民団体「宇都宮市のLRT問題連絡会」の共同代表として活動してきた須藤候補は31歳で大学に入学、司法試験を受け続け弁護士になったのは49歳の時でした。
私は遅咲きだ。今は長寿の時代、まだまだ働ける。そう意気込み、77歳の現在もみなぎる気力と体力が強みです。
身のこなしは、年齢を感じさせません。ランチタイム。活動を支えるスタッフには、若者もいます。
須藤候補の訴えの柱は相手候補が進める次世代型路面電車LRTの整備をいったん凍結し、その費用を新型コロナウイルス対策に充てることです。
これに加えウィズコロナを見据えた20人学級の実現、中心市街地の活性化に向けて歩行者天国の区間をつくることを掲げています。
現職で5回目の当選を目指す佐藤候補は宇都宮市陽西の護国神社で出陣式を行いました。
県央地区選出の国会議員のほか県内各地の市長、町長が出席。これまでの4期16年の実績を強調しました。
佐藤候補は亡くなった父の後を継ぎ24歳のときにゴルフ場経営会社の社長に就任。2004年の市長選挙で戦後最年少となる43歳で初当選しました
街頭演説やSNSの活用など選挙運動の広報を担うスタッフは若手経営者でつくる青年会議所時代からの仲間が多く、なかには30年来の友人もいます。
幅広い世代へ訴えようと、この日は企業や保育園を回りました。
佐藤候補は複数の拠点に都市機能を集める「ネットワーク型コンパクトシティ」構想の早い実現やLRTのJR宇都宮駅東側を完成させることと西側の早期着工などを公約に掲げます。
新型コロナウイルスに防災対策にも力点を置き、検査体制の充実や災害に強いまちづくりを目指すとしています。