マイケル・J・フォックス(昨年4月撮影)
 - Nicholas Hunt / Getty Images for Tribeca Film Festival

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 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのマイケル・J・フォックス(59)が、パーキンソン病によって短期記憶が損なわれ、「演技をするのがますます難しくなっていっている」とPEOPLE.comに打ち明けた。

 マイケルは1991年にパーキンソン病だと診断され、1998年に公表。その後もテレビドラマ「スピン・シティ」(1996〜2001)や「グッド・ワイフ」(2010〜2016)に出演するなど演技を続けてきたが、パーキンソン病は震えや硬直といった代表的な症状以上に、彼の記憶力に大打撃を与えているのだという。

 マイケルは「僕の短期記憶はダメになった。僕はセリフを覚えることにかけては熟達していたのだが、直近の二つの仕事はとてもセリフが多い役で、そのどちらでも苦労したんだ」と時がたつにつれて記憶することがどんどん難しくなっていると明かす。「ギターは全然弾けない。スケッチも今や上手く描けないし、ダンスはもともと下手で、演技をするのはますます難しくなってきている。だから書くことしか残っていないんだ。幸運にも、僕は書くことを本当に楽しんでいる」と今は執筆にクリエイティブな才能を注いでいると続けた。

 2018年にはパーキンソン病とは関係のない健康問題を抱え、脊髄の手術をすることに。再び歩けるようにきついリハビリをし、俳優復帰を予定していた矢先に転倒して大けがを負ってしまった。「間違いなく最悪の時だった」と振り返るマイケルだが、そこからの回復期間で周囲の人たちへの感謝の念が深まり、今は妻のトレイシー・ポランと子供たちと過ごす時間を大切にしているという。

 俳優業に戻れるかどうかはわからないが、マイケルは「ここ2年は本当に大変だった。だけど僕は恵まれていて、それはただ信じられないほど。人生は豊かで、素晴らしいものだ」と毅然と語っている。マイケルの4冊目の回顧録「No Time Like the Future: An Optimist Considers Mortality」はアメリカなどで今月17日に発売される。(編集部・市川遥)