バラエティー番組や雑誌のグラビアなどで声優を見かける機会が増えた。好きな声優のメディア露出が増えるのは喜ばしい気もするが、誰もが歓迎しているわけではないようだ。ガールズちゃんねるに9月、「声優が表に出てくるのが嫌な人」というトピックが立った。

トピ主は、好きなキャラの声優がラジオで下ネタを言ったり、DVDの特典映像内で作品と全然関係ない話をしたり、自分の出演したアニメを「見てない」「知らない」とコメントしたりするなど、声優の人間性にガッカリすることが度々あるという。このため「声優は声の仕事だけしてあとは出てこないでほしい」と願望を綴った。(文:石川祐介)

「テレビ番組や歌番組にいると"誰だよ!"って言いたくなる」


声優が表に出ることに嫌悪感を示す人は意外にも多い。アニメが好きな人も、そうじゃない人からもコメントが寄せられているから驚きだ。

「アニメや声優に興味ないから、急に人気声優という人が当たり前のようにテレビ番組や歌番組にいると『誰だよ!』って言いたくなる」
「声優には興味ないから顔も知らないタイプなんですが、アニメのファンブック買ったら"バーン"とヘンなポーズで写真撮った中の人たちのページが出てきてショックだった」

今や、声優が歌手や役者のように活動することは一般的だ。それでも厳しい目線を注がれてしまうことは、実態と一部ファンの見方との矛盾を示している。

また、中には「バラエティはヒヤヒヤするから嫌。ドラマとか演技の仕事なら全然大丈夫」と活動のジャンルを限定して指摘する声も。

バラエティ番組に声優が出演すると、お決まりといった具合に「あのキャラのセリフを言ってください」というフリをされる。ファンでない人にとっては、知らない作品の知らないキャラクターのセリフを知らない声優が口にしていたところで、大した関心もなく、チャンネルを変える理由に十分なり得るだろう。

「事務所の売り方でやらされているなら大変だろうな」

また、声優が特集される際には「イケメン声優」「美人声優」と容姿を称賛する形容詞がセットになりがちで、その表現にツッコミを入れる声も多い。

「凄いイケメン扱いされてるけど全然イケメンじゃないし!声だけの方がイメージ崩さなくて済むのに」
「『イケメンイケメン!』って持ち上げられてる人が、実際に顔出すとその辺に居そうな人がほとんどだから、もうどうでもいい」

ただ、声優本人は「イケメン声優」「美人声優」と自称していないケースがほとんどだ。勝手にメディアに担ぎ上げられた末に、非難されているのだから可哀想にも思える。声優の心中を察する人もいる。

「雑誌のグラビア的な明らかにビジュアル重視の写真があると、本人がやりたいならいいと思うけど事務所の売り方でやらされてるなら大変なんだろうなって思う」
「声優はギャラが序列制だし、ベースが安すぎるから、雑誌とか、テレビとか、イベントやっていかないと、有名な人でも生活きついからなんとも言えない」

声優業だけで生計を立てるのは厳しく、活動の幅を広げざるを得ない事情があるのかもしれない。もちろん、前に出たくて出ている声優も中にはいるだろうが、「声の仕事だけやりたい」と思っている人だっているだろう。

最近では、アイドルアニメ出演の女性声優が膝を故障して激しいダンスができなくなったことでキャストを卒業する、という出来事もあった。ネット上ではこうした話題が出るたびに「声優にいろいろ求め過ぎ」という声が挙がっている。