侍ジャパントップチームのコーチを務める井端弘和氏【写真:荒川祐史】

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ときに選手が捕りそこなうほどの、本気のシートノックを披露

 プロ志望の高校球児がスカウトを前に最後のアピールする「プロ志望高校生合同練習会」が5日、東京ドームで行われた。東日本エリアの高校生を対象とした練習会の初日、シートノックでは元中日で侍ジャパントップチーム内野守備・走塁コーチの井端弘和氏がノッカーとして登場。ときに選手が捕りそこなうほどの、本気のノックを披露した。

 背番号82の侍ユニホームに身にまとった井端氏がグラウンドに姿を見せると、球児が一様に息を飲む緊張感がドームを包んだ。右へ左へ、現役時代さながらの鋭いノックには、咄嗟に打球を取りこぼす選手やフライを落球する選手も。元プロによる本気のノックとスカウトの目が光る独特の緊張感に、良くも悪くも実力が試されるシートノックとなった。

 それでも、ノックを受けた上田西の高寺望夢内野手は「昔からずっと見てた人。同じショートとして、すごい人にノックしていただいて嬉しかったです」と感激の表情。トッププロの打球を肌で感じられたことの意義は大きい。

「ノッカーとして指名していただき、非常に光栄です。高校生がプロ野球選手になるという自分の夢に向かって一生懸命にプレーしている姿は非常に良かったです」と井端氏。「この中から今年のプロ野球のドラフトで指名される選手が出てくることを期待しておりますし、残念ながら指名されなくても大学・社会人で頑張ってほしいと思います」と参加したすべての球児に向け、挑戦することの大切さを説いた。(佐藤佑輔 / Yusuke Sato)