バルセロナ時代のフィーゴ氏【写真:Getty Images】

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フィーゴは20年ぶりの禁断の移籍の実現性について否定的な見解

 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝でバイエルンに2-8で敗れたバルセロナは、クラブの再建へ向けて動き始めており、多くの選手の去就が不透明となっている。

 アルゼンチン代表FWリオネル・メッシもその一人だが、2000年にバルセロナからレアル・マドリードへ禁断の移籍をした元ポルトガル代表FWルイス・フィーゴ氏は、現在のバルサのキャプテンが同じ道を辿る可能性は極めて低いと考えているようだ。スペイン紙「AS」が報じている。

 フィーゴ氏は2000年当時、バルセロナでキャプテンマークも巻くチームの象徴的な存在だった。彼はバルサへの忠誠を誓っていたものの、フロレンティーノ・ペレス会長とフィーゴ氏の代理人が移籍への契約に合意。バルサの会長選で勝つと思われていたジョアン・ガスパール氏に対して、不信感を募らせていたフィーゴ氏は、最終的にレアルへ移籍した。

 バルセロナでは、フィーゴ氏は金目当てに移籍した守銭奴として憎まれ、バルサの本拠地であるカンプ・ノウで行われたクラシコでは、フィーゴがボールを持つたびに怒号のようなブーイングが響き、スタンドからは石やボトル、さらには豚の頭まで投げ入れられる事態となった。

 フィーゴ氏はバイエルンに大敗を喫したバルサについて、「特別なことは思わない。決勝に勝ち進んだチームは、最高のクオリティーを示し、困難や対戦相手を乗り越えてきた。責任がある者たちは、バルサで幕引きをしないといけない」と話した。

 そして、メッシが“第2のフィーゴ”になる可能性については、世界中のサッカークラブが経済的な打撃を受けていることから、不可能と予測した。

「今年、メッシの違約金(7億ユーロ=約874億円)を支払うことは、すべてのクラブにとって不可能だろう。移籍市場はとても小さくなっている。メッシの契約を解除させることは、どんなクラブにとっても極めて困難であり、不可能だ。ちょうど20年前、私の身に起きたようなことが繰り返されることは、不可能だろう」

 バルサのカンテラ(下部組織)出身で、これまでプロサッカー選手としては、バルサ一筋のキャリアを送ってきたメッシ。今夏の退団も報じられているが、宿敵であるレアルへの移籍の可能性はやはり低そうだ。(Football ZONE web編集部)