コロナウイルス流行の影響で、家計を見直さなければ…と思っている家庭も多いはず。浪費家でも、ちょっとした見直しと工夫で、黒字家庭に変身することは可能です。

ESSEが今年行った『オカネジェンヌ・コンテスト』で特別賞を受賞したらんさん(仮名)は、赤字ギリギリ生活から一転、年100万円超えの貯蓄を実現。貯まるコツがたくさん潜んでいるに違いない、そのサクセスストーリーを追ってみました。

メリハリ節約で貯金体質が強化。年128万円貯めた!




お金について勉強して、自分に合った節約術を実践!

結婚前は「毎月の収入を使いきっていた」という赤字ギリギリの生活だったらんさん。
「夫との結婚を意識するようになり、あわてて節約を始めたものの、最初は挫折ばかりで…。自分の意識が変わらないと、なにをしても意味がないと気づきました」

まず取り組んだのは、お金に関する本を読むこと。貯蓄に対するモチベーションを上げながら、自分に合う節約法を探すように。
「大切な人へのプレゼント代はケチらない分、普段の暮らしはコンパクトにする、などメリハリをつけたお金の使い方で貯金体質が強化しました」

さらに、お金の勉強をとおして“お金を育てる”楽しみを知ったら、貯蓄スピードも加速したそう。
「今はNISAとiDeCoに、夫婦で毎月4万円積み立てています。今後はさらなる投資にも挑戦しようと計画中。やっと、お金と上手につき合えている気がします」

●らんさん(仮名・広島県・32歳)

専業主婦。会社員の夫(33歳)、長男(3歳)、長女(1歳)の4人家族。住まいは2LDKの賃貸住宅。ミニマリストを目指し、現在はクローゼットのスリム化に奮闘している。毎月5万5000円の貯金や年2回のボーナス、投資などで年128万円の貯蓄を達成。

【らんさんの家計表】

夫の月収(手取り) 260,000円
妻の月収(手取り) 0円
児童手当 25,000円
収入合計 285,000円

住居費 60,000円
食費 45,000円
外食費 6,000円
電気料金 3,000円
水道料金 5,000円
ガス料金 10,000円
通信費(携帯電話2台分など) 12,000円
日用雑費 11,000円
レジャー費 10,000円
子ども費 15,000円
医療費 10,300円
クルマ費 3,000円
こづかい(夫) 20,000円
生命保険料(夫婦で) 18,500円
貯金 55,000円
支出総計 283,800円
収支 +1,200円

元浪費家らんさんの「年100万円貯金達成の貯めテク4」



常に「残高ゼロ」だった20代前半。貯金に目覚めてからは、先取り貯金と予備費の確保を徹底。確実に貯めて貯蓄を増やすシステムに!

<らんさんの貯めHISTORY>
2008年 大学在学中
バイトでかせいだお金を散財! ファッションやコスメに毎月3〜4万円出費することも。

2010年 就職
ひとり暮らしを始め、浪費期真っただなか。貯金という意識はゼロ!

2013年 夫との結婚が決まる
自分のお金のなさに唖然…。節約&貯金生活を開始し、1年で80万円の貯金に成功!

2014年 結婚
貯金が得意な夫のおかげとご祝儀もあり結婚後は貯金が300万円に。

2015年 投資信託開始
「お金に働いてもらう」ことを意識。現在までに6〜7万円の利益が!

2017年 長男出産

2018年 車購入
コスメの購入も最小限に。

2019年 長女出産
パートをやめて専業主婦に。図書館に通ってお金を勉強。

2020年 現在
子どもが生まれたあとも年110〜130万円貯蓄をキープ!
総貯金額は700万円に。

●貯めテク1:とにかく勉強!


まずはお金について学び、「貯める仕組み」をつくったあとで、自分に合った節約術や投資も開始。


「家計管理は手書きの家計簿&袋分けを活用。家計簿には、気づいたことはなんでもメモし、こまめに支出を振り返っています」

●貯めテク2:口座管理の徹底

先取り貯金用、予備費用、子ども学費用…と、目的別に口座を分けて貯蓄中。
「“なんとなくひとまとめ”にしていると、ついルーズになりがち。目的別なら貯金へのモチベーションも上がり、簡単に下ろせなくなります」

●貯めテク3:チリツモを大切に

日々の節約は、焦らずに小さなことを積み重ねて。
「我慢が必要なつらい節約はせず、自分に向いているものだけに取り組むようにしています。貯蓄も同様に、時間をかけてコツコツ行うのがベストだと実感」

●貯めテク4:投資でお金を増やす


低い金利で預けておくだけではなく、お金がお金を生み出す“攻め”の姿勢も取り入れることに。資料を集めて投資の勉強をし「3年前から積み立てNISAを、昨年からiDeCoと株式購入を開始して、将来的には貯金と投資の割合を1:1にする予定」。


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貯蓄意識が芽生えると、お金とのつき合い方もうまくいきます。使いどころとセーブしどころ、お金の使い方を見直して、貯まる暮らしにスイッチしましょう。

<撮影/林紘輝 取材・文/ESSE編集部>