在宅での通信料の節約をどうする? 意外と知らないダウンロードとストリーミングの違い

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在宅ワークによって家庭での通信量が増えていることが、NTTコミュニケーションズの調査で指摘されている。さらにAJAが発表したアンケート結果では、在宅での動画視聴が増加しており、スマートフォンで動画視聴されている比率も高いという。

動画視聴はネット閲覧やSNS利用に比べて劇的に通信量が増える。
通信量が増えれば、通信プランによっては通信料金も増えてしまう。


■動画視聴におけるデータ通信量の節約
まずおさえておきたいのが動画視聴の方法だ。

動画視聴は、
・ダウンロード
・ストリーミング
この2つがある。

ダウンロードは、
動画配信サービスで提供されている動画を、あらかじめスマートフォンやパソコン本体にデータを保存しておく方法だ。
メリットは、一度ダウンロードしてしまえば、インターネットに接続しなくても動画を再生できるため、外出時でも通信を使わずに動画を視聴することができる。

逆にデメリットは、事前にダウンロードする手間と時間がかかることだ。
自宅で有線LANや無線LANを利用している人は、モバイル通信を節約して利用できる方法だ。


ストリーミングは、インターネットに接続しながら動画を視聴する方法。
メリットは、いつでもどこでも、その場ですぐに動画を見られる点だ。
動画をダウンロードして視聴するには、あらかじめデータを本体に保存しておく必要があるため、ダウンロードしてない動画はすぐには見られない。
ストリーミングであれば、ダウンロードの手間なしに、直ぐに動画の視聴を開始できる。

逆にデメリットは、インターネットに接続できる環境にいなければ、動画を視聴できないことだ。


■料金プランの見直し
スマートフォンの通信量が増えることで起きる弊害は、契約プランの上限に達した際の速度制限だ。

速度制限を解除するには別途、追加料金が必要になる。
利用頻度が変われば料金プランの見直しは必須だ。

マネーフォワードの調査によるとコロナ禍における収入への不安を抱く一方で、携帯電話の料金プランの見直しはほとんどされていないという。


スマートフォンの料金プラン
スマートフォンで動画を視聴する人は、通信プランを確認しよう。
通信プランはキャリアごとに異なるし、格安SIMを使っている人もいるだろう。

多くの人が契約している定額プランは、
・データ使い放題
・かけ放題
この2種類がある。
動画視聴では、データ使い放題に加入しておく必要がある。

データ使い放題だからといって、安心してはいけない。
キャリアやプランによって、制約が設けられているからだ。


ここでは一例として、NTTドコモの4Gスマートフォン向けの料金プランをとりあげてみよう。
・ギガホ
・ギガライト
この2つの
データ使い放題を提供している。

ギガホは、
・30GBまで7,150円
30GBを超えても7,150円で済むが、通信速度は最大1Mbpsに制限される。

ギガライトは、
毎月1〜7GBまでの間で、使用した通信量に応じて支払いができるサービスだ。
・1GBまで1,980円
・3GBまで2,480円
・5GBまで2,980円
・7GBまで3,980円
7GBを超えても3,980円で済むが、通信速度は最大128kbpsに制限される。


2つの定額プランのうち、いずれを選択すればよいのだろうか。

自分に最適な定額プランを選択するためには、どれぐらいのデータ通信をおこなっているかを把握する必要がある。


スマートフォンの契約会社が三大キャリアであれば、
NTTドコモ My docomo
au My au
・ソフトバンク My Softbank
各キャリアのサービスを利用すれば、通信量を確認することができる。


格安SIMの場合は、サービスを提供している会社によっては、専用アプリでデータ通信量を把握することができる。

たとえば、ビックカメラの格安SIM「BIC SIM」の場合、iPhoneであれば、「IIJmioクーポンスイッチ(みおぽん)」を使うことで、データ通信量を確認することができる。


「IIJmioクーポンスイッチ(みおぽん)」の画面。



○自宅回線の料金プラン
現在は、スマートフォンしか使わず、自宅では有線(無線)LAN回線を利用していないという人も増えている。
在宅ワークがはじまって、慌ててパソコンや有線LANを導入したという人もいるだろう。

有線LANは、基本、通信制限がないので、Wi-Fiルーターを利用すれば、スマートフォンのモバイル通信を利用せずに動画視聴ができるので、モバイル通信を抑えることもできる。

家庭用の有線LAN回線には、光回線、CATV(ケーブルテレビ)など、いろいろな方法がある。
たとえば、ケーブルテレビ「J:COM」では、インターネットだけのプランがある。
・NET 12Mコース 3,160円
・NET 40Mコース 4,160円
・NET 120Mコース 5,680円
・NET 320Mコース 6,180円
・NET 1Gコース 6,680円
・NET 5Gコース 7,180円
・NET 10Gコース 7,960円
コースの前に記載されている「xM」「xG」が通信速度をあらわしており、NET 1Gコース以上はauの光回線を使用する。価格が高くなればなるほど、高速なインターネットを楽しめる。


スマートフォンの通信料節約方法
今回のコロナ禍においては、モバイルWi-Fiルーターのレンタルサービスなども増えている。

外出時にも動画を視聴することが多い人は、モバイルWi-Fiルーターで通信料をおさえることができる。

定額制のモバイルWi-Fiルーターをメインに使う方法もある。
スマートフォンは一番安いプランにしておいて、常時モバイルWi-Fiルーターを使用するというものだ。

モバイルWi-Fiルーターの利用料金だが、長期契約であれば、3,000円台から通信量上限なしのサービスを受けられる。


モバイルWi-Fiルーター。定額制なので、追加料金の心配がいらない。


緊急事態宣言が解除されたが、第二波や第三波を危惧する声も少なくない。
感染状況によっては、再び在宅ワーク生活に戻ることも十分にある。
今からでもこうした対策やノウハウを身につけておいて損はないだろう。

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ITライフハック 関口哲司