パレイラがセレソンを語る(写真:EFE)
4日夜、ミラノで行われた欧州CLベスト4を賭けたACミラン対リヨン戦にブラジル代表監督カルロス・アルベルト・パレイラの姿があった。ミラノの宿泊先ホテルで取材に応じた同監督は「当初自宅でテレビ観戦する予定だったのだが、どうしても自分の目で観たくてね。特に両チームに在籍する8人のブラジル人(ACミラン:GKヂダ、DFカフー、DFセルジーニョ、MFカカ・リヨン:MFジュニーニョ、DFクリス、DFカサパ、FWフレッドと話したくてね」と語った。
以下同監督との一問一答
―全員と話せましたか?
「ええ。両クラブ幹部の計らいで、試合後の更衣室にお邪魔することができた」
―全員ドイツW杯に召集する予定ですか?
「いやぁ、全員は無理だなぁ。でも大多数はそのつもりだよ。ヂダ、カフー、カカ、クリスは確定でその他はまだ分からない。まだ決めかねている点もあるからね」
―ヂダは正GKで使われますか?
「勿論、なんで?経験豊かで過去3大会に出場しているんだから、何の問題もない」
―カフーが最後にスタメンで試合に出場したのは11月。年齢も36歳と高齢ですがまだ代表のキャプテンとして大丈夫でしょうか?
「けがも治ったし、カフーのフィジカルはすごいよ。まだまだW杯で主役になる事が出来るはず。アンチェロッティ(ACミラン監督)とも話したが、カフーは次の試合から出場出来ると言っていたしね」
―ところで、セルジーニョは最近ロベルト・カルロス(レアル・マドリー)より良いのでは?
「セルジーニョは良い選手だよ。でも彼はもう34歳で、うちのチームの平均年齢もそこそこだからねぇ・・・。彼とかFWリバウド(34)とかは厳しいかなぁ。でも最後まで検討してみるがね」
―今日のカカはあまりよくありませんでしたね。どのように分析されますか?
「カカはスペースを作れず、リヨンの組織力に苦しめられていた」
―代表でも同じ様な状態に陥る心配はありませんか?
「いや、それはない。我々とACミランのプレースタイルは異なるからね。右にスペースが作れなければ左、それでも駄目なら代替案がまだある。この三年でのカカの成長ぶりには驚かされているよ」
―ではリヨンのジュニーニョについて。彼なしでブラジルは戦えますか?
「ジュニーニョは素晴らしい選手だが、ずっと前から知っている。今日私は他の3選手フレッド、カサパとクリスに満足した。そしてリオン自体にも。一流のチームだが、国際舞台での経験が足りなかったね。その点ではやっぱりACミランは優れていた。試合後のリヨンの更衣室はインザ^−ギ(ACミラン・FW)の話で持ちきりだったよ。(後半43分決勝点を決めた事)。一人だけ気迫が違っていたらしい」
―ブラジル監督としてはインザーギが代表召集されなければいいと?
「W杯にはベスト・メンバーで挑むべきだと思うんだ。インザーギが最近召集されていない事は知っているが、私の親友リッピ(イタリア代表監督)は今日のゴールを見て頭を悩ませているだろう」
―インザーギはどういうタイプの選手ですか?
「彼は鬼だな、手加減するってことを知らない。いかなる時も“ゴール”を狙っている。そのためにボールをとことん追いかける。インザーギのような選手相手には作戦を立てられないな」
―インテルのFWアドリアーノが不調でなにかと非難されていますが?
「クラブと合ってないのかもしれない。ブラジル代表では毎回ゴールを決めてくれるし、いつも“イキイキ”しているんだがねぇ。どの様な状況であろうとアドリアーノはアドリアーノだからね。FWロナウド(レアル・アドリー)にも同じ事が言えるがね」
―リッピと話しされましたか?
「実は話していないんだよ。W杯決勝で会いましょうと伝えておいてもらえるかな?」