金正恩「美人ホステス」を大募集…コロナ後の経済起爆剤に
北朝鮮が、国際社会の経済制裁による経済難を打開するため、観光振興のため「女性観光ヘルパー」を大量募集していると、韓国紙・朝鮮日報(日本語版)が8日付で伝えた。観光は制裁対象に指定されておらず、新型コロナウイルス対策で国境を封鎖するまで、北朝鮮にとって中国などからの観光客受け入れが貴重な外貨収入源になっていた。
同紙が北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋の話として報じたところでは、女性観光ヘルパーを募集しているのは朝鮮労働党中央委員会(中央党)に新設された「活動課」で、女性たちは昼間は観光ガイド、夜は客と酒を飲んだり歌を歌ったりするなど「遊興飲食店ヘルパー」の役割を担うという。つまりは観光ガイドとホステスを兼ねるわけだ。
女性は外見と芸能の才能を基準に選抜され、高給が約束される。消息筋は「1次で約100人が選抜され教育が行われており、彼女らはコロナ事態が沈静化すれば直ちに外国人観光客相手にホテルや酒場などで活動する予定だ」と話している。
また消息筋によれば、制裁により海外から帰国した北朝鮮レストランの女性従業員が多数、志願しているという。北朝鮮レストランときに、アイドル並みの容姿を誇る美人ウェイトレスも配置されていた。
(参考記事:美貌の北朝鮮ウェイトレス、ネットで人気爆発)
北朝鮮の外国人観光客誘致を巡っては、金正恩党委員長がリゾート地の建設現場を繰り返し訪問するなど、自ら旗を振っている。ただ風光明媚ではあっても、冬は大雪に閉ざされる三池淵(サムジヨン)のような場所に、どれだけの観光客が集まるか疑問だった。
これについて北朝鮮の内部事情に詳しい脱北者から「大っぴらにはされていないが、遊興街を目玉にするらしい」との話を聞いたことがある。もしかしたら、今回の募集事業とかぶる話なのかもしれない。
ただ、いくら観光の目玉にするとは言っても、美人ホステスを大々的に募集するなど、現場や中堅幹部の判断でできることではない。
権力の心臓部である中央党に部署が新設されたことを見ても、今回の美人ホステス募集が金正恩氏の主導である可能性は小さくない。