使い捨ての紙製マスクは、「これから増産する」という政府発表を一度は信じたのだが、何週間経っても手に入らない。ドラッグストア前に行列しても、よほど幸運でもない限り入手困難だ。並ぶ前から諦めてしまう人が多いようだ。

世界中で有名になってしまったが、「アベノマスク」と呼ばれる例の布製マスクを待つしかないのだろうか。一般庶民にとって、マスクに対する恨みつらみは、ますます鬱積するばかりだ。

運よくマスクを身に着けた人がいたとしても、もし仮にこんな使い方をされているのを見たら......決して許せないのではないか。2020年4月6日、次のようなツイートが投稿され、話題になっている。

ツイート内容は、「やめてもらえると嬉しいこと」と題した4コマ漫画である。このツイートには11万件を超える「いいね」が付けられ、目下拡散中だ(7日夕時点)。

Jタウンネット編集部は、この漫画を投稿したWeb漫画家の「も〜」(@mori2ta)さんに詳しい話を聞いた。

「それなんか意味ある?」

ツイッターに「そ、そんな奴がいるんですか」「自己中の人」「ぶん殴りたくなる」などといった罵声が殺到しているこの漫画。やはり問題は、3コマ目の男性の行動であろう。激しい咳の時だけ、マスクを外しているのだ。


@mori2taさんのツイートより

咳がおさまると、スッ...とマスクをもとに戻す男性。これでは、何のためにマスクをしているのかわからない。「それなんか意味ある?」と真顔でツッコミを入れるのも当然だろう。


@mori2taさんのツイートより

この漫画を描くにあたって、どんなきっかけがあったのか? モデルとなる人物がいたのだろうか?

Jタウンネット編集部の質問に、作者の「も〜」さんは次のように答えた。

「前々から個人的に気になっていたのですが、昨今の状況を踏まえると、より気になってしまったので描いてみました。モデルはいません。たまたま前にお見かけしたのがスーツ姿の方だったので、そのように描きました。誰か特定の方をあらわすものではありません」

「も〜」さんのツイートに寄せられた反響によると、マスクをずらしてから咳をする人には、こんな理由があるらしい。

「マスク内が濡れるのが嫌」
「ニオイ?が気になる」
「花粉症の場合は感染関係ない」

その気持ちも分からないでもないが、マナー違反であることは間違いない。

「不安な時期ですし、状況が状況ですので、人が密集している公共の場ではできるだけノーガードの咳は抑えられるといいかな、と思います」と「も〜」さん。対処法として、ティッシュやガーゼを挟むと良いそうだ。

「も〜」さんによると、厚生労働省の「咳エチケット」についての告知は参考になるそうだ。「コロナが流行する前、クシャミをする時は手でおさえてしまっていました。 手でおさえるのはいけない、というのを見て驚きましたし、なるほどな...!と思いました」

4月7日夕、政府による緊急事態宣言が発表された。読者の皆様、「咳エチケット」にも気を付けよう。