CBS MarketWatchによると、今週後半、ロンドンの高等法院で、「アップル」の商標権をめぐって、米コンピューター大手アップルコンピュータとビートルズが設立した英レコード会社、アップル・コープスの公判が開かれる。

  同裁判は、米アップルがオンライン音楽サービス「iチューンズ・ミュージックストア」を開始した2003年に、英アップルが同サービスは両社が1991年に結んだ「アップル」の商標使用に関する協定に違反しているとして、提訴しているもの。これに対して、米アップルは、協定に違反していないと繰り返すなど因縁の裁判になっている。

  公判を前に、米アップルは、「残念だが、我々と英アップルは協定の解釈で意見を異なっており、決着は法廷にゆだねるしかない」とコメントを発表している。

  英アップルは1968年にビートルズの音楽著作権管理を行うために設立された。両社の最初の法廷対決は、1980年に遡り、同年に英アップルが「アップル」の商標権をめぐって、米アップルを訴え、結局、米アップルが英アップルに対し、アップルの名前はコンピューター事業にだけ使用し、アップルの名前を使って、音楽ビジネスに参入しないことで合意、賠償金を支払った上で和解している。

  しかし、その後、米アップルが音楽関連製品にもアップルの名前を使用したとして、訴訟になり、1991年に両社は協定を結び、その中で、米アップルは英アップルに2650万ドルを支払って和解していた。また、米アップルの27日の米ナスダック市場での株価は、前週末比45セント安の59.51ドルで引けた。 【了】