by Simon Steinberger

YouTubeなどでムービーを視聴中に「5秒後にスキップできます」という表示と広告が出てきてイライラさせられた経験がある人も多いはず。Chromeに搭載された広告ブロック機能が、2020年8月5日からこうした広告をブロックすると、Googleが発表しました。

Chromium Blog: Videos with fewer intrusive ads

https://blog.chromium.org/2020/02/videos-with-fewer-intrusive-ads.html

Coalition for Better Ads Announces Better Ads Standard for Short-Form Video to Improve Consumer Experience Online

https://www.betterads.org/press-releases/cba-announces-better-ads-standard-short-form-video

Googleはかねてから、消費者団体などが主体となって優良な広告の標準を定めたBetter Ads Standardsを採用しており、Chromeにもこの基準に沿った広告ブロック機能を実装していました。

Better Ads StandardsやChromeの広告ブロック機能についての詳細は以下の記事を読むとよく分かります。

Google Chromeに「不適切な広告」を排除する機能が搭載される予定、具体的にどういう広告がNGなのか? - GIGAZINE

by geralt

Better Ads Standardsを策定するCoalition for Better Adsは2020年2月5日に、世界8カ国4万5000人の消費者を対象とした研究結果を踏まえ、Better Ads Standardsの改訂版を発表。新たに3種類の広告を「8分未満の映像コンテンツに表示される問題のある広告」と定義して、規制対象に追加しました。

新しく規制の対象になる映像コンテンツの広告は、以下の3種類です。

◆1:すぐにスキップできない長いプレロール広告

プレロール広告とは、YouTubeなどのムービーサイト上で映像コンテンツが再生される前に表示される広告のことです。Coalition for Better Adsは「合計表示時間が31秒を超え、ユーザーが5秒以内にスキップすることができないプレロール広告」を消費者にとって特に煩わしいものと定義し、規制対象としました。

◆2:ミッドロール広告

ミッドロール広告とは、映像の途中に広告ムービーを挿入する手法のこと。テレビ番組の間に流れるコマーシャルもミッドロール広告の一種です。ミッドロール広告にはさまざまな種類があり、表示される長さや挿入される回数に違いがありますが、あらゆる形態のミッドロール広告が今後規制されることとなります。

◆3:大型ディスプレイ広告

映像コンテンツに限らず、ページの上に重なるように表示される広告はオーバーレイ広告と呼ばれています。こうしたオーバーレイ広告のうち、「広告の面積が映像コンテンツの20%以上を覆うもの、もしくは映像の中央から3分の1のスペースに表示される、静止画もしくはムービーの広告」は、消費者の視聴を妨げるとして規制対象となります。一方、Coalition for Better Adsは「面積が20%未満もしくは中央の3分の1より外側に表示される静的なメッセージと画像は、消費者体験をそれほど損ねない」として、規制の対象から除外しました。

Coalition for Better Adsは今回の改訂を踏まえたBetter Ads Standardsが適用されるまでの猶予期間を4カ月と定め、ウェブサイトの所有者に対し2020年6月5日までに規制対象となる広告の停止を求めました。Googleはこの決定を受けて、「Coalition for Better Adsの主導に従い、2020年8月5日からChromeのユーザー保護を拡充し、あらゆる地域で問題のある広告の表示を停止します」と発表しました。なお、新しい基準を採用した広告ブロック機能は、あらゆるバージョンのChromeに適用されるとのこと。

Googleはさらに、「映像コンテンツを扱うほかのウェブサイトと同様に、YouTubeもBetter Ads Standardsに準拠しているかの審査を受けます」と述べて、YouTubeも例外ではないことを明示しました。Googleは今後、YouTubeを含む広告プラットフォーム全体を見直して、Better Ads Standardsの研究結果を踏まえたサービスの開発を行う考えだとのことです。

また、広告が表示されるウェブサイトの所有者に対しては、「Ad Experience Reports」というツールを通して、広告がChromeから「問題のある広告」だとみなされているかどうかを確認するよう勧めました。