『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』出演作が続々公開アダム・ドライバーに迫る
構想30年を掛け、9回も企画が頓挫し、映画史上最も呪われた企画と謳われる『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』が2020年1月に公開となる。本作で主演を務めるのは、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』に出演し活躍が著しいアダム・ドライバー。今回、そんな彼に注目する。
本作は、第71回カンヌ国際映画祭のクロージングを飾り絶賛されたが、企画が頓挫するあまり、2001年『ロスト・イン・ラ・マンチャ』としてその過程がドキュメンタリー映画として上映された異色作。
主人公は、仕事への情熱を失くしたCM監督のトビー。彼はスペインの田舎で撮影中のある日、謎めいた男からDVDを渡される。偶然か運命か、それはトビーが学生時代に監督し、賞に輝いた映画『ドン・キホーテを殺した男』だった。トビーは舞台となった村が程近いと知りバイクを飛ばすが、映画のせいで人々は変わり果てていた。ドン・キホーテを演じた靴職人の老人ハビエルは、自分は本物の騎士だと信じ込み、清楚な少女だったアンジェリカは女優になると村を飛び出していた。トビーのことを忠実な従者のサンチョだと思い込んだ老人は、無理やり彼を引き連れて、大冒険の旅へと出発するのだった...。
ジョニー・デップやユアン・マクレガーなど錚々たる俳優たちが決定しては消えた主人公トビー役を射止めたのが、ニューヨークに住む20代女子4人の恋愛や友情を描く人気ドラマ『GIRLS/ガールズ』に出演していたアダム。彼は本作をはじめ、出演作が続々と日本公開が決定している。
11月29日にAmazon Prime Videoで配信された『ザ・レポート』では、アメリカ合衆国が隠ぺいしたCIAの拷問調査を公表すべく奔走する主人公ダニエル・J・ジョーンズを熱演。
また、離婚間際の夫婦の姿を描いたNetflixオリジナル映画『マリッジ・ストーリー』では、スカーレット・ヨハンソン(『アベンジャーズ』シリーズ)が演じる女優の妻と離婚について争う、舞台監督チャーリーに扮し、先日発表された第77回ゴールデン・グローブ賞主演男優賞にもノミネートされ、更なる注目を浴びている。
そして、12月20日(金)から公開の『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』ではハン・ソロの息子であり、ダース・ベーダ―の意志を継ぐカイロ・レンを演じている。
さらに、2020年春に日本公開予定の『The Dead Don't Die(原題)』では、ゾンビに立ち向かう保安官ロニー・ピーターソン役を務めている。
アクションからシリアスな演技を求められる社会派映画まで幅広い作品に臨み、その才能を伸ばし続けるアダム。『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』では奇才テリー・ギリアム監督の求める無理難題を見事な演技力で表現し、夢か現か、観るものを奇妙な世界へと引きずりこむ大きな一役を担っている。
本作にはその他に、老人ハビエル役でジョナサン・プライス(『天才作家の妻 -40年目の真実-』『ゲーム・オブ・スローンズ』)、トビーのボス役のステラン・スカルスガルド(『チェルノブイリ』『マイティ・ソー』シリーズ)、ボスの妻でトビーを誘惑するジャッキ役のオルガ・キュリレンコ(『007/慰めの報酬』)らが出演。
夢の中で生きるハビエルにツッコミを入れ、時には寄り添いながら、ハビエルの思わぬ行動に振り回されるトビーをアダムはどう演じきったのか―。注目の『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』は、2020年1月24日(金)TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)
Photo:『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』(c) 2017 Tornasol Films, Carisco Producciones AIE, Kinology, Entre Chien et Loup, Ukbar Filmes, El Hombre Que Mató a Don Quijote A.I.E., Tornasol/Netflixオリジナル映画『マリッジ・ストーリー』/『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』 (C) 2019 and TM Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.