国内外の古典文学や学術書をそろえる「岩波文庫」。1927年(昭和2年)創刊、日本で最も格式高い文庫レーベルといっても過言ではないだろう。

日本文学(緑)や海外文学(青)などジャンルで色分けはされているものの、基本的にどの書籍も同じ装丁となっていることが特徴。本屋の棚にズラっと並ぶ薄茶色の背表紙を見ると、どこか重みのようなものすら感じられる。

そんな岩波文庫に、もしあの名作ライトノベルが入ったら――。たぶん、こういった雰囲気になるのだろう。


おお、本物っぽい...。画像は沼田碧湖さん(@2674n)のツイートより

通常の表紙と比べると...

こちらの表紙画像は、ツイッターユーザーの沼田碧湖さん(@2674n)が作ったもの。そう、かつて一大ブームを巻き起こした谷川流さん作のライトノベル「涼宮ハルヒの憂鬱」を、見事に岩波文庫風の表紙にしてしまったのだ。

イラストの隣にある「あらすじ」は、角川スニーカー文庫版のカバーに書かれたものをそのまま使用。内容はライトノベルっぽい軽いテンションだが、この表紙のスタイルで見せられると、なんだか風格のようなものすら感じられる。これが、岩波パワーなのか...。

通常の表紙と比べると、印象がまったく違う。


全然違うぞ...。画像はKADOKAWA公式サイトより

普段は、北海道大学大学院で有島武郎の研究をしているという作者の沼田さん。研究室のメンバーとの雑談をきっかけに、今回の「岩波風ハルヒ」の表紙を作ったそうだ。

この作品には、ツイッターでこんな反応が。

 

いまは冗談かもしれないが、いつか本当に「ハルヒ」などのラノベが岩波入りする日が来てもおかしくない。

その時、表紙や挿絵のイラストはどうなるのだろうか...。ちょっと気になる。