宇宙に咲く銀河の花は沢山あります。この「NGC 972」の程よい角度も色合いが、より一層宇宙の花であるかのようです。


1784年9月11日にイギリスの天文学者ウィリアムハーシェルによって発見された「NGC 972」は、おひつじ座の方向約7000万光年先に位置しています。「NGC 972」だけでなく「LEDA 9788」「UGC 2045」「IRAS 02312 + 2905」などの名称を持っています。


この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」で撮影されたもので、オレンジ-ピンクの明るくカラフルな星形成領域や、暗い宇宙塵が絡み合った独自の形状の渦巻腕の詳細を捉えています。この燃え上がるように示された星形成領域からは短期間に多くの大質量星が誕生しているスターバースト現象が確認されています。


また、一般的な渦巻銀河と異なるこの形状と大規模な星形成活動の原因は、別の銀河との衝突合体などによる相互作用の結果と考えられています。それだけでなく、銀河の形状を作り上げるのは、新しく誕生している星々による重力や放射線、暗黒物質やその他の物質などに多くの影響を受けています。


この「NGC 972」の画像は、2019年7月1日に新たに公開されたものです。


 


Image Credit:ESA/Hubble, NASA, L. Ho
https://www.spacetelescope.org/images/potw1926a/
http://www.sci-news.com/astronomy/hubble-dusty-star-forming-galaxy-ngc-972-07339.html