ブラックホールは宇宙の中でも最も神秘的な魅力を持つ天体。


我々の天の川銀河の中心にもブラックホールがある様に、様々な銀河の中心にブラックホールが潜んでいることが考えられています。この画像は、銀河団「Abell 2597」の超大質量ブラックホールがガス雲を食べている様子を描いた想像図です。


このガス雲を食べるブラックホールの姿は、2016年にアルマ望遠鏡(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)によって観測されています。その際に、3つのガス雲が時速130万kmでブラックホールに取り込まれていることが判明しています。


また、銀河団「Abell 2597」という非常に明るい銀河団は、9万7000光年にわたる内部にイオン化した温かいガスや、冷たい分子性のガスを内包しています。これらのガスの質量は太陽の18億倍という膨大なもの。2018年11月には超大質量ブラックホールから噴水のように放出されているガスも観測されています。



疑似カラーに色付けされた画像は、黄色はガスが中心に向かって落下しており、赤色はブラックホールにより噴出された高温水素ガス、青紫色は高温の電離ガスを示しています。


 
Image Credit: NRAO/AUI/NSF; Dana Berry/SkyWorks; ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)
https://www.eso.org/public/images/eso1836a/
https://www.eso.org/public/images/eso1618b/