県知事が磯野家の一員に!? 「宮城×サザエさん」異色の観光キャンペーン
国民的アニメ「サザエさん」と宮城県がコラボ企画を始める。「サザエさんの愉快なタビin宮城」と題したもので、磯野家が宮城の観光を盛り上げる。
サザエさん一家と村井嘉浩県知事(Jタウンネット撮影) (C)長谷川町子美術館
2019年5月15日、企画の記者発表会が東京コンベンションホールで行われた。村井嘉浩県知事もキャンペーンをアピールし、気合いを覗かせた。
知事はホヤから現れた
過去にも壇蜜さんや石原プロモーション、Hey!Say!JUMPら著名人とのコラボで観光PRを行ってきた宮城県。今回タッグを組むのは放送開始から50年を迎える「サザエさん」だ。
イベントではウェブで公開されている磯野家が宮城県県南エリアを旅するオリジナルのショートアニメが放映された。角田市のスペースタワー・コスモハウスなどを訪れ、一家の心に残る旅のひとときを見せてくれる。
今後、県南エリアだけでなく三陸、仙台・松島、県北の全4編が公開される。
ショートアニメのタイトルバック(C)長谷川町子美術館
続いて村井県知事が登場し、今回のコラボに至った経緯について話した。
「国民的長寿番組であることが親子三世代、ファミリー層をターゲットとする観光キャンペーンにおいてベストなパートナー」
デジタルスタンプラリーをはじめ、県内各地のイベントへの参加、3メートルにおよぶ巨大タマちゃんを探す企画などオリジナルアニメに留まらない磯野家の活躍も知事自らが説明した。
長谷川町子美術館の館長である川口淳二氏も登壇し、
「サザエさん一家のようなユーモラスな心に残る旅を」
と呼びかけた。
左が川口館長、右が村井県知事
ここからは着ぐるみの磯野家もステージに上がり、旅行の行き先を決める家族会議が繰り広げられた。
この中で村井知事は、宮城の特産品・ホヤの中から現れた。タマがフルーツを割って登場するアニメのオープニングを彷彿とさせる演出に、会場に集まった記者たちも「おお...」と驚きの声を上げていた。
ホヤから出てきた村井知事(C)長谷川町子美術館
この後、磯野家の家族会議に参加した村井知事は、家族それぞれが旅行でやりたいことを楽しめる宮城の魅力を存分にアピールした。
キャンペーンは5月15日から9月30日まで実施され、県内を磯野カラーに染めていく。
発表会後の囲み取材で村井知事は、
「サザエさん一家が宮城・東北を応援してくださっているという思いを持てることが震災復興に向けて前へ大きく踏み出そうという県民の皆様に希望をあたえてくれることになるんじゃないか」
と観光以外への影響についても言及した。
県全体を国民的アニメで盛り上げる――今年の宮城はいつもより楽しい時間が過ごせるかもしれない。
サザエさん一家と川口淳二館長、村井嘉浩県知事(C)長谷川町子美術館