味よりニオイが気になる! 老舗のチャレンジ商品「ドリアンサイダー」、その再現度は...
地域の文化や名産品を活かした「地サイダー」や「地ラムネ」。いまや全国各地で作られており、お土産品としても注目されている。
ドリアンサイダー
数ある地サイダーの中から、Jタウンネットではキワモノを紹介。今回取り上げるのは、佐賀県の友枡飲料が製造する「ドリアンサイダー」だ。
「こどもびいる」のメーカーが放ったキワモノ
友枡飲料は佐賀県小城市に本社を構え、あの「こどもびいる」を製造する老舗の飲料メーカーだ。ここでは「果実サイダー」という一連の商品がある。すいかや白桃、マスクメロンなど美味しそうなものが揃っているが、Jタウンネット編集部がそれでは許されない。
S編集長が買ってきたのはよりによって「ドリアンサイダー」だった。
ドリアンサイダー
ニオイが強烈、でも味は一級――。そんな博打をしなくても良いじゃないか。編集長のハラスメントを疑いつつ、ボトルを撮影。「美味爽快」とあるので臭いはともかく味は大いに期待できそうだ。
友枡飲料に公式サイトを見ると、
「『あの匂いが強烈なドリアンをサイダーにしたら、みんなどうなるんだろ...』そんな好奇心と遊び心をフル回転させて真面目に開発してきました!」
と書かれている。少なくとも作った側が消費者を苦しめようとしていない。それだけで少し安心した。
グラスにそそぐ
ここまで何種類かの地サイダーやラムネを飲んできたが、クリアな王道の色だけでも安心する。ちなみに、果汁はゼロ。香料や酸味料で、あの独特なニオイを再現しているらしい。
そそいだ時点でそこまで臭いがしないため、被害が周囲に及ぶ危険も低い。大して強くない臭気に油断して鼻を近づけると灯油のような独特のニオイが襲ってくる。ドリアンを食べた経験がある編集部員にかいでもらうと、
「いわれてみれば、近いかも」
とのコメントが。再現度はそれなりらしい。
すぐに避けてしまうほどでもなく、吐き気がするほどロマンチックという訳でもない。
ほかの編集部員も「ガソリンスタンド」などと形容している。筆者は頻繁に車を運転するため、こうしたニオイに慣れ過ぎているのかもしれない。
いざ、飲んでみると灯油のニオイが鼻の奥を刺激しつつ、さっぱり甘さ控えめのサイダーが舌で味わえる。
「マズい」といった意見も出なかったため、ニオイさえ慣れてしまえばなんのことはない。
色もさわやか。見ているだけで涼しい。
ところが、本当の地獄はここからだった。炭酸のため、少し空気が上にあがってくる。
人と話しているとドリアンサイダーの臭気が上にあがってくるのがわかるが、一度人間の中を通った臭気は世の中の何物にも代えられないものだった。
1度だけでなく何度か襲うニオイの暴力。苦しみと引き換えるとなると味はもう少し美味しくあってほしかった。