ジェイミー・マクドネル【写真:Getty Images】

写真拡大

バンタム級転向初戦で敗れたマクドネルが負け惜しみ「2年前なら違う戦いに」

 ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級準決勝(5月18日・英グラスゴー)でIBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)と対戦するWBA王者・井上尚弥(大橋)。18年5月のWBA世界タイトルマッチでバンタム級転向初戦に112秒でKOした前王者ジェイミー・マクドネル(英国)は「人々はオレを笑うが、今でも勝てたと信じている」と負け惜しみに出ている。英ボクシング専門誌「ボクシングニュース」が報じている。

 バンタム級でも猛威を振るうモンスターの最初の餌食となったのが10年間無敗だったマクドネルだった。2013年から王座を守ってきた英国人ファイターは井上の強打に屈し、112秒で王座を明け渡した。しかし、記事によると「未だにイノウエを倒せると信じている。オレは自分の年齢であの階級にとどまりすぎてしまったんだ」と振り返り、悔しさを露わにしたという。

「誰もが彼を絶賛するが、彼を倒せたはずだと今日まで信じている。これを言うと、人々はオレを笑うけれどね。彼はお前を1ラウンドで吹っ飛ばしたじゃないかと、みんな言う。確かにそうだ。しかし、彼は俺を打ち負かしてはいない。2年前なら違ったファイトになっていただろうね」

 敵地・東京に乗り込んだマクドネル。バンタム級では長身の英国人ファイターは減量苦に苛まれ、井上のワンサイドゲームとなったが、2017年に対峙していれば接戦に持ち込めたと主張。さらに 「もし、普通の状態で試合に入れたら。体重をちゃんと作れたら、オレは彼を倒していた。彼を倒せたんだ」とも語ったという。

井上に1回KO継続を願う理由「それで面子が保たれるわけでもないけど…」

 悪夢の一戦を忘れられない様子のマクドネルだが、井上に“リクエスト”に出ている。

「彼が対戦相手を1ラウンドでノックアウトし続けることを祈っているよ。それで自分の面子が保たれるわけでもないけど、気分は少しは良くなるかもしれない。結局のところは、彼は偉大なファイターだ。複数の階級で世界王者になっている。少なくとも、俺は世界最高の一人と戦ったんだと言えるんだ」

 スーパーバンタム級で再起をかける男は井上に秒殺劇の継続を祈っていた。昨年10月のWBSS初戦では元WBAスーパー王者のフアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)をわずか70秒でKOしていた井上。モンスターの衝撃的な強さと秒殺劇が続けば、自分が弱いのではないという証明になると、マクドネルは信じているようだ。(THE ANSWER編集部)