ドルトムントMFヴァイグル【写真:Getty Images】

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独誌に舞台裏を明かす「自分の状況を改善したかった」

 ドルトムントに所属するMFユリアン・ヴァイグルが、“状況の改善”に向けて今冬の移籍リクエストを出していたことが分かった。

 ドイツ誌「シュポルト・ビルト」のインタビューで明かしている。

 2015年にドルトムントに加入したヴァイグルは、初年度から主力として活躍。3年連続で公式戦30試合以上に出場し、守備的MFとして地位を築いてきた。ところが今季はベルギー代表MFアクセル・ヴイツェル、デンマーク代表MFトーマス・デラネイの加入により出番を失い、MFマフムード・ダフードの台頭もあって4番手の地位に甘んじることに。MFとしては国内リーグ前半戦でわずか3試合の出場に終わった。

 ベンチ外になることも多かった前半戦について、ヴァイグルは「自分のキャリアのなかで最も難しい前半戦だった。コンディションが良いのにほとんど使われないというのは、良い気分じゃないよ」と語る。

 そんなヴァイグルについて、パリ・サンジェルマン(PSG)のトーマス・トゥヘル監督が獲得を考えていた。かつてドルトムントで自身を指導した恩師から電話をもらい、ヴァイグルもクラブに移籍リクエストを出したという。

「後半戦の初めにパリ(PSG)が僕に関心を示した時、もちろん将来のことを考えた。自分の状況を改善したかった。トゥヘル監督の下で自分が上手く機能できるということは分かりきっていた。BVB(ドルトムントの略称)の上層部に自分の考えを伝えたよ」

CBとして居場所をつかむ「今はBVBで成功を収めることに完全に集中している」

 しかし、ハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEOとミヒャエル・ツォルクSD(スポーツ・ディレクター)は、今冬中の放出はないとヴァイグルに告げた。同選手はそれでも練習ボイコットなどはせず、一層念入りに準備を続けると、守備陣に怪我人が出ていることからセンターバックとして起用され、現地時間12月21日の第17節ボルシアMG戦(2-1)からウィンターブレイクを挟んで3戦連続でフル出場。守備もこなせるユーティリティ性が買われ、居場所をつかむことに成功した。

 今冬での移籍は叶わなかったヴァイグルだが、「上層部が僕を出したがらないということを、受け入れなくてはならない」とコメント。「今は、BVBとともに成功を収めることに完全に集中している。実際、前半戦よりもはるかに気持ち良く感じている」と気持ちの整理がついた様子を見せている。(Football ZONE web編集部)