遠藤航が準決勝で負傷。決勝では塩谷の先発の可能性が高まっている。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 1月30日、日本代表はUAEで開催されているアジアカップの決勝、カタール戦へ向けてアブダビでトレーニングを行なった。
 
 参加したのは21人。1月28日のイラン戦で右足首近くを負傷した酒井宏樹は合流したが、同じくイラン戦で左腿裏を痛めた遠藤航は姿を見せず、カタール戦を欠場する可能性が高まった。
 
 ボランチとしてその遠藤の代役を担いそうなのが塩谷司だ。大会前の守田英正の離脱を受けて追加招集された男は、先発したグループリーグ第3戦のウズベキスタン戦では豪快なミドルを突き刺してアピール。その後は貴重なクローザーとして、チームの決勝進出に貢献した。
 
 塩谷は「代表から遠ざかっていて久々に呼ばれて、いろいろなアクシデントがあるなかで、まだ出られるか分からないですが、そういうチャンスがあります。自分としては今後、日本代表に残っていくために大事な試合になりますし、自分にできることをしたいです。ピッチに立てれば100パーセント以上の力を出したいです」と意気込みを語った。
 
 スタメン出場すれば、柴崎岳とボランチでコンビを組むことになりそうだが、「岳はボールを持ったところで輝ける選手なので、彼が自由にボールを持てるようにやっていきたいです」とイメージも口にした。
 
 ちなみに塩谷は現在、UAEのアル・アインでプレーしており、地元のサポーターにとっては顔見知りの選手。国交断絶中のUAEとカタールは緊張状態にあり、準決勝で対戦した際にもUAEサポーターがカタールに対して大きなブーイングを浴びせるシーンが見られた。
 
 その関係性を考えれば、日本とカタールの決勝戦では、地元サポーターは日本を後押しする可能性がある。塩谷の存在もその追い風にかるかもしれない。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)