ヨネスケが明かす『隣の晩ごはん』初回ロケはヤラセだった!
お茶の間のテレビファンにとってヨネスケといえば、落語家より『突撃!隣の晩ごはん』のレポーターの印象が強いだろう。
大きなしゃもじを持ってアポなしで人の家に上がり込み、他人の家の晩ごはんを紹介する番組だった。
晩ごはんへの興味もさることながら、突撃されて戸惑う主婦とヨネスケのやり取りが、新鮮でおもしろかった。1985年にワイドショーのコーナーとして始まり、番組の終了と同時にいったん幕を閉じたが、別番組でコーナーは続き、2016年から2017年には、新たにBSでも放送された。
「転機といったって、いろいろある。落語家になったときもそうだし、『隣の晩ごはん』もそう。37歳のとき。あれは、オーディションを受けて出演が決まったもので、ワンクールで終わると思ってた。
まだ覚えてるけど、1回めは、新宿の都営住宅の70歳ぐらいの老夫婦宅を突撃した。1度の収録で最初の家から紹介、紹介でだいたい3軒まわるんだけど、最初の老夫婦にはディレクターが前もって内容を話していた。
こっちはそんなこと知らないから、意を決して『突撃! 隣の晩ごはん』と入ったら、おばあちゃんが出てきて、三つ指ついて『いらっしゃいませ』。
拍子抜けして居間へ上がると、うなぎ、天ぷらに寿司が並んでる。ふだん、これは食わないだろう。ふっと見たら、お父さんがネクタイを締めて座ってる。
それでディレクターに『これは駄目、絶対にこんなもん駄目。いいよ、俺がアポなしで入るから』。次に突撃した家がおもしろかった。3カ月で終わると思ってたら、人気になっちゃって、なんだかんだ30年も続いちゃった」