川崎を連覇に導いた攻撃ユニット「BIG4」。なかでも光った阿部浩之の働き
プレー面では、今季も「ゴールへの欲求を抑えてプレーする」ことできた。
昨年、10ゴールを挙げ、普通なら「より得点を」と思いがちだ。だが、すでに昨年の終盤からゴールへの欲求よりもチームの勝利の貢献のためにプレーをするように、自分をコントロールしてきたという。
「優勝せんかったら自分が結果出しても一緒やという考え方に至ったんです。優勝したら点を取れなくてもいいことはないですけど、点を取れなくても多少は自分の仕事を評価されるんで、そこは割り切りました」
阿部の個人成績はセレッソ大阪戦まで、27試合・5得点。ゴール数は昨シーズンの半分だ。だが、ゴール以上に川崎の戦術的な役割をしっかりとこなし、むしろ貢献度は今年のほうが大きい。特に守備面だ。攻守の切り替え、攻撃から守備に移る際のスピードが非常に早くなり、ボールを奪い返すことが増えた。その結果、今シーズンは敵陣でボールを奪って決めたゴールはチーム全体で14点となり、昨年の7点に比べて2倍に増えている。
「今シーズンは、点を取るよりもタイトルを獲るほうが大事。うちは点を取る人、チャンスを作る人がわりとはっきり分かれているけど、僕はバランスが大事やと思う。臨機応変にやっていって、たまには自分のゴールで勝つ試合を作って優勝し、連覇したい」
阿部は、今シーズン、ずっとそう言い続けてきた。
4人の攻撃のユニットの中で阿部は地道に節制し、怪我なく1年間プレーした。
10節・鳥栖戦、27節・名古屋戦では決勝ゴールを挙げ、自らのゴールでチームを勝利に導いた。C大阪に負けた瞬間はさすがに憮然としていたが、優勝が決まり、連覇を達成するとチームメイトと肩を組み、満面の笑みを浮かべた。みんなに「アベちゃん」と呼ばれ、もうずいぶん前からいるような存在感だ。
この日、そんな「アベちゃん」が自己願望を成就させた。
取材・文●佐藤俊(スポーツライター)
昨年、10ゴールを挙げ、普通なら「より得点を」と思いがちだ。だが、すでに昨年の終盤からゴールへの欲求よりもチームの勝利の貢献のためにプレーをするように、自分をコントロールしてきたという。
「優勝せんかったら自分が結果出しても一緒やという考え方に至ったんです。優勝したら点を取れなくてもいいことはないですけど、点を取れなくても多少は自分の仕事を評価されるんで、そこは割り切りました」
阿部の個人成績はセレッソ大阪戦まで、27試合・5得点。ゴール数は昨シーズンの半分だ。だが、ゴール以上に川崎の戦術的な役割をしっかりとこなし、むしろ貢献度は今年のほうが大きい。特に守備面だ。攻守の切り替え、攻撃から守備に移る際のスピードが非常に早くなり、ボールを奪い返すことが増えた。その結果、今シーズンは敵陣でボールを奪って決めたゴールはチーム全体で14点となり、昨年の7点に比べて2倍に増えている。
「今シーズンは、点を取るよりもタイトルを獲るほうが大事。うちは点を取る人、チャンスを作る人がわりとはっきり分かれているけど、僕はバランスが大事やと思う。臨機応変にやっていって、たまには自分のゴールで勝つ試合を作って優勝し、連覇したい」
阿部は、今シーズン、ずっとそう言い続けてきた。
4人の攻撃のユニットの中で阿部は地道に節制し、怪我なく1年間プレーした。
10節・鳥栖戦、27節・名古屋戦では決勝ゴールを挙げ、自らのゴールでチームを勝利に導いた。C大阪に負けた瞬間はさすがに憮然としていたが、優勝が決まり、連覇を達成するとチームメイトと肩を組み、満面の笑みを浮かべた。みんなに「アベちゃん」と呼ばれ、もうずいぶん前からいるような存在感だ。
この日、そんな「アベちゃん」が自己願望を成就させた。
取材・文●佐藤俊(スポーツライター)