11匹の子犬を盗まれたブリーダー、発見者への高額報酬を用意(画像は『BBC News 2018年10月30日付「Breeder offers £50,000 reward to catch Loughton puppy thieves」(MARK ORLEY)』のスクリーンショット)

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このほどイギリスで、ブリーダーとして生計を立てている男性の自宅から11匹の子犬が盗まれる事件が起こった。男性は犯人らに怒りを露わにし、子犬を無事に連れ戻してくれた人には多額の報酬を渡すことをFacebookで伝えた。『BBC News』『Metro』などが伝えている。

エセックス州ラフトンに住むドッグブリーダーのマーク・オーレイさん(44歳)は10月29日、小1時間ほど自宅を空けた。家の中には生まれて11日目のダックスフントの子犬と7週目になるフレンチ・ブルドッグの子犬がいた。しかしそのわずかな時間に、とんだ事件が起こってしまった。

午後2時頃、自宅で子犬の面倒を見ていたマークさんの娘マディソンさん(13歳)と息子ミッチェルさん(16歳)は、誰かがドアをノックする音を聞いた。そこにはガス会社「British Gus(ブリティッシュ・ガス)」を名乗る3人の男が立っており、「この地域でガス漏れがあったので尋ねて回っている」とのことだった。しかしミッチェルさんは男のうち1人がマスクを被っていたことから不審に思いドアを閉めようとしたが、3人は力づくで中に侵入、ミッチェルさんを押し倒した。3人組はマディソンさんとミッチェルさんにナイフを突きつけて脅し、ダックスフントの子犬4匹とフレンチ・ブルドッグの子犬7匹をバッグに入れて逃走した。この時、犯人らは他のバッグと携帯電話1台も盗んでいったという。

子犬を盗まれたことを息子からの電話で知ったマークさんは驚愕した。自宅に戻ると既に警察が来ており、20歳〜25歳ぐらいの3人組が子犬を盗んでいったことを告げられた。盗まれたのがまだ生まれて間もない子犬だったことからマークさんは心配を隠せず、このように話している。

「4匹のダックスフントはまだ離乳時期になっていないし、24時間以内に戻らないと死んでしまう可能性もあるので非常に心配です。こんな事態になってしまい心が折れています。犬を盗む奴もいるから、いつもは子犬が小さい時には家を空けることはしないのですが、今回はたまたま少しの時間だけ外出していたのです。また同じことが起こるのではと思うと、もう怖くて家を空けられません。子供たちには今度からドアを開ける前に必ず私に電話で連絡するようにと話したのですが、子供たちはとても怖がっていました。犯人は、子犬をマルベリーのバッグに入れて持ち去ったのです。私は7年間ブリーダーをしていますが、誠心誠意この仕事に尽くしています。子犬を取り戻すためにも、何としてでも犯人を見つけたい気持ちでいっぱいです。子を奪われたダックスフントの母親は、一晩中鳴き続けていました。」

怒りを露わにするマークさんは、Facebookで子犬の発見に協力し無事に連れ戻してくれた人には20,000ポンド(約290万円)の報酬を支払うことを伝えていた。しかし今では、報酬額を50,000ポンド(約725万円)に引き上げている。

マディソンさんとミッチェルさんの母親ヴィクトリアさん(47歳)は、「きっと犯人は家の外から見張っていたのでしょう。大人が留守になるのを知っていて侵入したに違いありません。子犬はまだ小さいから、ストローで餌を与えなければならず、世話をしないとまだ生きていけない段階なのです。早急に戻してほしい」と訴えている。

エセックス警察は窃盗事件として捜査を続けているが、いまだ犯人は捕まっていない。このニュースを知った人からは「子犬たちが一刻も早く生きて無事に戻れますように」「このブリーダーのもとに子犬が生まれたことを知っている身近な誰かが情報を漏らしたか、犯人のような気がする」「子供たちも相当怖かったでしょうに。早く犯人が捕まるといいけど」といった声があがっている。

画像は『BBC News 2018年10月30日付「Breeder offers £50,000 reward to catch Loughton puppy thieves」(MARK ORLEY)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)