あまり観光する場所がないと思われがちですが、実は見どころの多いフランクフルト。博物館や美術館の種類が豊富で、特にマイン川沿いの「博物館通り」には「ドイツ映画博物館」をはじめとする興味深いスポットが並びます。

そんな知と文化の宝庫ともいえるフランクフルトから今回紹介するのは、生物学と地質学に特化した「ゼンケンベルク自然博物館」。巨大恐竜をはじめとする化石類や動物のはく製、昆虫の標本など、特別な知識がなくても見ているだけでワクワクするような展示が自慢の博物館です。

ゼンケンベルク自然博物館があるのは、フランクフルト大学のすぐとなり。車が行き交う大通りの脇をあるいていくと、やがて宮殿と間違えてしまうような立派な建物が目に飛び込んできます。

博物館の歴史は、ある1人の人物によって開かれます。その人物ことが、博物館の名前にもなっているヨハン・クリスチャン・ゼンケンベルク。医者と自然学者だった彼は私財を投じ、貧しい人々が無償で病院での治療を受けられるよう支援したほか、学術研究の促進にも力を入れました。

彼の手により研究機関や図書館が設立され、自然史に関する多くの資料が集められます。 ゼンケンベルクの死後は研究者が集まり、研究団体を設立。それが今日の博物館の基となっています。

博物館に足を踏み入れた私達を待っているのは、巨大な恐竜の化石。ティラノサウルスやステゴザウルスなど、おなじみの恐竜たちが展示され、今にも動き出しそうなほどの臨場感を感じさせます。

ブラキオザウルスは大きいもので全長28mという巨体でした。そんなに大きな恐竜が地面を歩いていたなんて、想像するのさえ難しいほど。模型は18mのものですが、それでも十分に迫力があります。

恐竜がいるホールの一角には、実際に触ることができる骨も展示されています。恐竜の骨に触るなんて滅多にないチャンス。

はく製のコーナーでは、世界中から集められた鳥や動物のはく製を展示。

テレビや写真でしか目にしたことの無い動物を間近で観察できます。

昆虫コーナーでは色とりどりの昆虫が集められ、見た事も無いような虫も沢山。筆者は蝶が得意ではありませんが、その美しさには「嫌い」だと言うことを忘れてついつい見とれてしまいました。

紹介したほかにも植物や爬虫類、様々な化石類などの展示があり、動植物の進化や私達の住む地球が歩んできた歴史に触れることができるゼンケンベルク自然博物館。知っているようで知らなかった生物の生態や歴史は、知れば知るほど興味深いものです。

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