京都の「スターバックスコーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店」やバンコクの「スターバックス・ランスワン店」など、世界各地にユニークな店舗を生み出しているスターバックス。

「わざわざ海外旅行先でどこにでもあるスタバに入らなくても…」という声もあるかもしれません。それでも、一度目にすればついつい入りたくなってしまうスターバックスが存在します。

そんなお店のひとつが、ブリュッセルのグラン・プラスにある店舗です。

グラン・プラスといえば、「世界で最も美しい広場」の呼び声高い、世界遺産にも登録されている広場。世界で最も美しいだけでなく、世界で最も有名な広場のひとつであるといえるでしょう。

この広場を類まれなものにしているのが、周囲を囲む壮麗な歴史的建造物の数々。

この光景は歴史に名を残す文化人や芸術家をも魅了し、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーは「世界で最も豪華な広場」、フランスの芸術家ジャン・コクトーは「豊穣なる劇場」と、最上級の賛辞を残しています。

市庁舎や王の家といった大型の建造物に加え、華麗なる装飾が施された石造りのギルドハウスの数々が、ブリュッセルの輝かしい時代を物語っています。

スターバックス グラン・プラス店は、広場の西側に建つかつてのギルドハウスにあります。

昔の軒名は「袋」。もともと1644年に建造された建物で、当時は酒高級指物師樽屋同業組合の館として使われていたものです。

中世〜近世のヨーロッパでは、同じ職業をもつ商人や手工業者が「ギルド」と呼ばれる同業組合を組織し、商業の独占や相互扶助など、自らの利益を守るための互助的な活動を行っていました。

現在スターバックスとして使われている建物は、ギルドの組合員が集まるギルドハウスの一例で、グラン・プラスにはほかにもパン屋や仕立て屋など、さまざまなギルドの館がありました。

細長い形をしたギルドハウスだけに、スターバックスの店内はとても小さく、広場に面したカウンター席とテーブル席がいくつかある程度。

それでも、観光客の利用が多いだけに、ベルギーやブリュッセルの限定マグカップなど、お土産にぴったりのオリジナルグッズはばっちり揃っています。

サンドイッチなどの軽食はもちろんのこと、チーズケーキやチョコレートブラウニー、ドーナツ、マフィンといったケーキやペイストリー類も充実。

このスターバックスの売りは、なんといっても美しいグラン・プラスの景色が楽しめる屋外のテラス席です。

世界遺産の「世界で最も美しい広場」に腰を下ろすという贅沢。斜め向かいには、飽きずにずっと見ていたくなるゴシック・フランボワイヤン様式の市庁舎が見えます。

テラス席に並ぶ日よけの傘は、スターバックスカラーのグリーンではなく、グリーンと赤の組み合わせ。景観を守るため、グラン・プラスにある飲食店の日よけはすべてこの色で統一されているのです。

ブリュッセルを訪れる観光客が必ず足を運ぶ場所だけに、グラン・プラスは昼夜問わず混雑しています。

広場を望むテラス席を確保するなら、朝8時（土日は9時）の開店から間もない時間帯に行くのがおすすめ。とりわけ天気の良い日には、最高に爽やかな気分に浸れます。

ブリュッセル滞在中、一度は一日の観光のスタートを切る前に、グラン・プラスで優雅なカフェタイムを過ごしてはいかがでしょうか。

「スターバックス グラン・パレス店（Starbucks Grand Place）」
住所：Grand Place de Bruxelles 4
営業時間：月〜金 8:00〜20:00、土日9:00〜20:00
公式サイト：https://www.starbucks.com/store-locator/store/1008139/brussels-grand-place-grand-place-de-bruxelles-4-brussels-vlg-1000-be

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