リスク管理のために空いているなら場所は慎重に選ぶべき

 不特定多数の人が利用する駐車場では、自分のクルマをどこに止めるか、意外に気を使うもの。できれば店舗の入り口付近とか、駐車場の出口に近いところとか、利便性のいいポジションに止めたいが、それとは別に、隣に駐車したくないクルマも存在する。隣に駐車したくないクルマとは、主としてセキュリティ上、不安があるクルマといっていい。その代表が、傷だらけのクルマ

 バンパー、フェンダー、ドア、サイドシルなどに擦り傷、凹み傷が多いクルマは、車両感覚に難があるドライバーや、運転者駐車の苦手なドライバーが乗っている証拠。そんな車の隣に止めたら擦られたり、当て逃げされるリスクがきわめて高い! きれいでピカピカなクルマの隣に止めた方が、安全度は何倍も高い。今回は他の事例を4つ挙げよう。

1)車幅の広いクルマ

 日本の駐車場は、商業施設でも、高速道路のSA・PAでも、基本的に駐車スペースは広くない。したがって乗降性を考えると、隣のクルマとできるだけクリアランスが欲しいので、大型車よりも、コンパクトなクルマの隣のほうが望ましい。

2)まっすぐ止まっていないクルマや頭から突っ込んで止めているクルマ

 これらのクルマのドライバーは、横着な性格で、運転もラフ&アバウトな可能性が大。長方形の駐車スペースに対し、クルマを斜めに止めているドライバーは、空間を把握する力が弱いと考えられるし、頭から駐車スペースにクルマを入れる人も駐車が苦手な人が多いようだ。

 いずれにせよ、きれいに駐車できない人は、スキルや性格に不安があるので、できれば隣に止めたくはない。

3)高齢者&初心者マーク、「CHILD IN CAR」の貼ってあるクルマ

 全国的に高齢者の事故が増えているのはご存じのとおり。高齢者=厄介者扱いにする気は欠片もないが、動作が緩慢で、注意力が衰えているのは確かなので、駐車場でも避けられるなら隣りのスペースは避けたほうが無難。初心者も、教習所時代に一番苦戦する項目のひとつが駐車だったことを考えると、駐車スキルは期待できない。

 小さな子供を乗せているクルマは、子供が勢いよくドアを開けたり、車内から何か物が落ちてきたり、乗り降りに時間がかかったり、ベビーカーなど大きな荷物の出し入れが必要だったりといろいろあるので、お子さん連れのクルマの隣は、できるだけスペースを空けておいてあげたほうが親切というもの。

4)ゆるい傾斜のついた駐車場

 これも重力の力でドアパンチを受けやすいため注意が必要だ。他にスペースがあれば避けたい場所といえる。ほかの空いているスペースを探すのが精いっぱいで、選り好みできない駐車場が多いのも事実。

 かといってまったく無頓着で駐車するのも好ましくないので、できる範囲で、ちょっとだけ気を配って、少しでも安心できそうな場所を選んで駐車するようにしてみよう。