武田修宏氏、監督解任は「3年前から言っていた」、土田晃之氏は解任の決断に「先進国に近づいた」

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▽11日、株式会社タカラトミーが本格的なサッカー対戦ができる、次世代RCサッカーロボット「サッカーボーグ」の発表会を開催。元日本代表FW武田修宏氏とサッカー好きタレントとして知られる土田晃之氏が出席した。イベント終了後、武田氏と土田氏が記者団の取材に応じた。

▽かつて日本代表として活躍した武田氏は、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の解任について「僕は3年前から言っていました。監督が悪いというわけではなく、僕が考える日本サッカーのスタイルには合わないのかなと」と自身の見解を述べ、「ワールドカップ2カ月前なので、選手が頑張る。槙野(智章)選手にはLINEしましたし、長谷部(誠)選手のインタビューも見ましたが、やるのは選手なので僕は彼らに期待したいです」とピッチで戦う選手たちに期待を寄せていた。

▽また、「誰がメンバーに選ばれるかも選手にとっては4年に1度、サッカー選手にとっては1回か2回しか無いチャンスなので、選手には頑張ってもらいたいです。監督も変わったので、悔いの無いようにしてもらいたいです」と語り、選手たちにエールを送った。

▽サッカー好きでも知られる土田氏は監督解任について「僕も全然OKです。この間のヨーロッパ遠征も、これならクビでしょと思っていました」と今回の決定に賛成であるとコメント。さらに「今回の行動は、凄く評価しているというか、日本サッカー協会も一歩先進国に近づいたかなと。これまでは、ここまでギリギリだと、今から代えたらドタバタしちゃうとか、結果出さないとというのがあったと思います。この間の試合を観ていても、これじゃダメでしょというのがみんなあったと思いますね。田嶋(幸三会長)さんはよく決断したなと思います」と語り、日本サッカー協会の決断を支持した。

▽さらに、後任となった西野朗監督については「西野さんは日本人なのでコミュニケーションが取りやすいですし、そろそろ日本人監督がいいなとは思っていたので」と語り、日本人監督を望んでいたことを明かし、「そのうちワールドカップを経験した人が、日本代表監督になるのを楽しみにしています」と、将来の日本代表監督への期待も口にした。

▽武田氏は、「同じ93年のドーハの悲劇の世代の森保(一 U-21日本代表監督)さんとかね。ワールドカップにはぜひサッカーボーグを持って行って欲しいですね」と語り、大会中のレクリエーションの1つとして「サッカーボーグ」を推奨。土田氏「こればっかりやって「サッカーボーグ」が上手くなりましたって帰ってきたらぶっ飛ばします」と語り、やり過ぎを注意していた。

▽西野新監督の印象について武田氏は「アトランタオリンピックには出ましたし、ガンバ大阪ではアジアチャンピオンになりました。決して攻撃的というよりは、しっかりと守って、外国人FWが点を取ったり、カウンターで点を取るスタイルです」とこれまでのスタイルを語り、「ただ、ヨーロッパで活躍する選手が多いので、どうやってコントロールするかが難しいと思います。監督というよりは、長谷部キャプテンを中心に、本田選手とか岡崎選手などのワールドカップ経験者がチームを作ることが大事だと思います」と、選手が中心となって戦うことが重要だと見解を述べた。

▽さらに、「岡田監督の時もやってきたサッカーが勝てなくて、直前でやり方を変えましたし、トルシエさんの時も3バックのメンバーを変えました。西野さんに期待しています」と、残り2カ月で指揮を任された西野監督にもエールを送った。また、「今回よりも先のワールドカップ、長い目で見たら、日本のサッカーをどうするかが重要だと思うので、将来のことを考えたら良い決断だったかなと思います」と、この時期の決断も問題がないとコメントしている。

▽土田氏はこのタイミングでの解任については、「全然悲観していません。済んだことは仕方ないです。この間のヨーロッパ遠征の2試合があったので、その前でも良かったと思いますが、そんなことを言っても仕方ないです」と、過去のことを悔やんでも仕方がないとコメント。また、「選手や監督、協会がもめる時間もなく、全てがめまぐるしいと思います。ワールドカップは選手のものだと思うので、みんながどうしたらいいのかと。今やるべきことをやるべきだと思います」と、前を向いて本大会に臨むことが必要だと語った。

▽サッカースタイルについては「守るサッカーでも良いと思います。どんなに良いサッカーをしても結果がないと意味がないと思います。南アフリカ大会の時も守って色々言われましたが、結果を出しましたから。誰も、前回のブラジル大会を振り返る人はいないでしょ。ザッケローニがパスを回す良いサッカーをしたかもしれないけど、結果が出ないと。勝てばサッカーが盛り上がるし、サッカーファンじゃない人も盛り上がって、Jリーグも見るようになると思います。そうなれば文化として根付くと思います」と語り、ロシア・ワールドカップで結果を残すことの重要性を口にした。

▽また、ハリルホジッチ監督の解任の理由ともされているコミュニケーションについて、武田氏が自身の見解をコメント。「言葉は大事です。外国人監督は契約を変えやすいというのはありますが、通訳が入ると伝わり方が全然違います。言葉が通じることは大事だと思います。日本人監督になると言葉が通じすぎて、良い所も悪い所もあります。僕は長谷部くんに期待します」と語り、言葉が通じることに良し悪しがありながらも、監督交代がプラスに働くと考えているようだった。

▽最後に、ワールドカップで期待することについて土田氏は「グループリーグ突破。決勝トーナメント1回は勝ちたいです。(ベスト8が)見たいです」とコメント。武田氏も「サッカー界にとって、ワールドカップのグループリーグを突破するかどうかは大きいです。サッカーに絶対はないので、結果を出して、日本人の良さ、粘り強く我慢強く、チャンスをものにする。女子もワールドカップで優勝していますし、ぜひ決勝トーナメントに行って、日本中のみなさんにサッカー凄いな、面白いなと思って欲しいです」と語り、ベスト16以上の結果を残してもらいたいと期待を語った。