「諦めるな、今みたいに」 本田圭佑、期待の中島翔哉に掛けた言葉の理由とは?
マリ戦翌日に先発組と他のメンバーに分かれて練習、中島と柴崎が対峙した1対1で…
日本代表は23日の国際親善試合マリ戦を1-1のドローで終えた。
24日にはリエージュでベルギー合宿6日目のトレーニングを行い、先発組は軽めのメニューを消化。残りのメンバーは汗を流したなか、マリ戦で代表デビュー弾を決めたFW中島翔哉(ポルティモネンセ)に対してFW本田圭佑(パチューカ)が声を掛ける場面が見られた。
6月のロシア・ワールドカップ(W杯)のグループリーグ第2戦で対戦するセネガルを仮想したマリ戦で日本は苦戦を強いられた。前半44分、30歳の誕生日に代表デビューを飾ったDF宇賀神友弥(浦和レッズ)がPKを与えて先制点を献上。劣勢のなか、後半15分から出場のFW中島翔哉(ポルティモネンセ)が終盤に代表デビュー戦で劇的同点弾を決めて、土壇場で1-1のドローに持ち込んだ。
試合翌日のトレーニングでMF長谷部誠(フランクフルト)やDF長友佑都(インテル)ら先発組は軽く体を動かした一方、マリ戦で途中出場の中島らを含めた残りのメンバーは精力的に汗を流した。
トレーニングの終盤には約30メートル間隔のコートで1対1を実施したなか、中島とMF柴崎岳(ヘタフェ)が対峙。前者はマリ戦のゴールで注目度が急上昇している一方、後者はヘタフェで10番を背負ってスペインで研鑽を積み続けている期待のプレーメーカーだ。周囲もその激しい攻防を見守った。
本田が中島を気遣うように「ナイス、ショウヤ!」
サイドでの競り合いから柴崎がボールを奪取し、そのままドリブルでGKと1対1の場面を迎える。だが抜かれた中島も最後まで追いすがり、ぎりぎりのところで身体を投げ出すスライディングタックルを見せて、ボールをはじき出した。
このプレーを間近で見ていた本田がすぐさま反応。「ナイス、ショウヤ!」と中島のプレーを称賛すると、続けざまに「諦めるな、今みたいに」と声を掛けた。代表初招集の中島は、代表チームに初合流してからまだ6日目と日が浅い。そんな23歳のアタッカーを気遣うように本田は大きな声で鼓舞した。
本田はマリ戦の後半25分から出場し、チームの出来について「話せばどうしても悪いところばかり出てしまう」と語り、他の選手も同様に危機感を強めている。そんななかで新たに現れたアタッカーを歓迎するかのように、本田がその場を盛り上げていた。
(大木 勇(Football ZONE web編集部) / Isamu Oki)