CBS MarketWatchによると、米マイクロソフトは20日、グーグルやヤフーとの競争激化に対応し、迅速な意思決定と業務の遂行を目指し、事業組織を現行の7部門から新設の3部門に集約、再編すると発表した。3部門は、ウインドウズOS（基本ソフト）などを扱う「プラットフォーム製品＆サービス」部門とビジネス統合ソフト「オフィス」を扱う「ビジネス」部門、家庭用ゲーム機Xboxなどを扱う「エンターテインメント＆デバイス」部門。

　　「プラットフォーム製品＆サービス」部門のトップは、世界の販売・マーケティングを担当してきたケビン・ジョンソン氏とジム・オールチン氏が共同で務める。長年、ウインドウズOS担当の責任者を務めてきたオールチン氏は、ウインドウズ最新版「ビスタ」を2006年末に発売したあと退任する。「ビジネス」部門は、グループ・バイスプレジデントとして「オフィス」などのソフト製品を担当したジェフ・レイクス氏、「エンターテインメント＆デバイス」部門のトップには元Xbox担当責任者のロビー・バック氏が就任する。

　　同社はまた、レイ・オジーCTO（最高技術責任者）の職務権限を拡大し、ソフトを中心とした戦略を推進できるよう3部門を横断的に統括する。PC用OSで市場の大半を握るマイクロソフトは、ゲームソフトやウエブ検索分野に経営の重点をシフトしているが、インターネット分野では自社よりも小規模で、小回りが利く企業に苦戦しているのが現状だ。【了】