あの鬼才の謎がほんの少しだけ明かされる!
映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』
来年1月公開

2017.10.10


©Duck Diver Films & Kong Gulerod Film 2016

映画監督にしてアーティストであるデヴィッド・リンチの出生から、衝撃の長編デビュー作『イレイザーヘッド』に至るまでを本人が出演・語り尽くすドキュメンタリー映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』が、2018年1月27日より日本で公開される。

カルトの帝王と呼ばれ、難解で奇妙な作風で知られるデヴィッド・リンチ。映像作品のみならず、絵画、写真、音楽など多様な表現活動をし、その独特な世界観には、恐怖を感じつつも中毒性があり、熱狂的なファンが多い。今年5月に伝説のテレビドラマシリーズ『ツイン・ピークス』の続編が25年ぶりに放送開始(日本では7月からWOWOWにて独占放送)され、世界中で話題となったが、同時期にリンチ氏は映画監督の引退を表明。今の映画界において、素晴らしい作品が必ずしも評価されないことなどを理由に挙げている。



インディペンデントであり続けるリンチ氏にとって、現代の風潮が追い風とはいえないが、これまでいかにして自身の表現活動にこだわってきたか。名作を生み出すまでに、想像を絶する苦悩と恐怖があったのか。幼少期での家族との出来事からフィラデルフィアにある美術学校での憂鬱な学生時代、後に『マルホランド・ドライブ』の美術監督を務めるジャック・フィクスとの友情、そしてかつての妻ペギーと娘との生活などを、現在ハリウッドにある自宅兼アトリエで、幼く愛らしい末娘との触れ合いシーンを差し込みながら、リンチ氏自らが語る。話の内容にリンクした不気味な映像や絵画にゾクゾクしながら、リンチ・ワールドに誰もが引きずり込まれていくだろう。

「アーティスト」として生き抜く人物の頭の中とは。決して模倣することのできない奇才の人生を、ほんの少しだけ覗き見る。その経験が、あなたの創造力のドアを、ほんの少し開ける手助けをしてくれるかも!?

(Text:Nao Asakura)


<映画情報>
『デヴィッド・リンチ:アートライフ』
監督:ジョン・グエン、リック・バーンズ、オリヴィア・ネールガード=ホルム
出演:デヴィッド・リンチ
音楽:ジョナサン・ベンタ
配給・宣伝:アップリンク
2018年1月27日(土)、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか、全国順次公開
©Duck Diver Films & Kong Gulerod Film 2016
URL:http://www.uplink.co.jp/artlife/

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