日本有数のビジネス街、丸の内。その勤め人のスペックの高さ故、この街には、丸の内ならではの人種が多数存在する。例えば、仕事ができてルックスもよい。完璧に見えるキャリアウーマン。そう、通称“バリキャリ女子”!

一見すると、怖いもの知らずの彼女たちだが、意外や彼氏がいなかったりする。

同業だと対立、標準的な男性には一歩引かれてしまったり……そんな彼女たちの間では、とある出会いが話題だとか。丸の内ならではの健全な出会いの実態に迫る!



【PROFILE】福岡県出身の34歳。高校時代に米国へ留学経験あり。上智大学卒業後、外資系製薬会社へ就職。31歳でいま勤める外資系コンサルティング会社へ転職。この4月に所属する部署が丸の内の新オフィスへ移転。現在、月島在住
丸の内バリキャリ女子の恋愛は、パワーバランスが難しい

「男とつき合っているみたいだ」

元カレのその発言はかなりショックだった。つまり私が働き過ぎと彼は言いたかったのだ。そのころは今のコンサルに転職して3年。シニアアソシエイトからマネージャーに昇格する瀬戸際で、確かに頑張り過ぎていた。



当時社内恋愛していた元カレのことを走りながら考えていたのは、『ラフィネ ランニングスタイル』で偶然はち合わせてしまったから。挨拶はして、私は彼から30分遅れで皇居ランを始めた。

結婚を意識してつき合い始めたものの、外資系コンサルで働く者同士はお互いが強過ぎて結局1年で破局。それからまた仕事に没頭し、34歳独身。年収も1,300万円まで上がり、その数字は仕事で認められているという充足感をくれた。結婚願望はあるけれど、婚活はしていない。

そんな考えごとをしていたら、いつの間にか1周を走り終わっていた。皇居ランはリフレッシュの時間だけれど、今日はもやもやした気持ちが残る。



「2周め、一緒に行きませんか?」

息をきらして歩いていると、突然、後ろから男性ふたり組に話しかけられた。1周5kmもあるのに2周めは私には無理。

「行けませんよ(笑)」
「じゃあ、このあと近くで飲みませんか?」

これってもしかして噂の皇居ランナンパ?金融に勤める女友達は皇居ランサークルが縁で結婚したし、丸の内で働く女性にとって、皇居ランは恰好の出会いの場なのかも。


皇居ランナンパの後に行くべきお店ってどこ?



「一杯だけなら」と返事をしてラン仲間とよく行くフィナンシャルシティの『クラフト ビア マーケット』を覗くと満席。

近くのビストロは空いていたけど、ランチは会社の下にある『SARU-Wine.Japan.Bistro-』だったこともあり、やはりビアバーな気分。彼らもビール派だったので、歩いてすぐの『ブラッセルズ 大手町』に落ち着いた。

「ここ日本のクラフトビールが豊富だよね」



ふたり組も丸の内に勤めていると言う。国内外のクラフトビールを飲みながらランとビールの話で盛り上がった。歳下かな、クセがなくて穏やかで話しやすい。

「この近くってどちらなんですか?」
「まあ、このあたりですよ」

しかし、なぜか会社の話になると歯切れが悪い。私が外資系コンサルと言ったのが関係あるのか?話は楽しかったけれど、明日も早いし彼らの2軒めの誘いを断り、さくっと帰ることにした。




男性に頼らない女性にとって大事なのは「世帯収入」

「昨日はお会いできてよかったです。また仕事帰りに近所で飲みましょう!」

そんなLINEが翌日ひとりから入ってきた。いまだ正体不明だけど、彼はなかなか好みだった。たまに誘いも含めたLINEがくるようになり一週間。丸の内の仲通りを歩いていたら、あるセレクトショップの店内にLINEを送ってくる例の彼の姿があった。

接客姿は活き活きしているように見えた。ショップの店員さんだったんだ。

正直に言ってくれたらデートするのに。これは丸の内のキャリア女子に起こりがちなこと。女性の方が稼いでいると引け目を感じる男性は多い。しかし正直なところ、彼が自分の仕事が好きなら、年収なんて気にしない。

いまどき大事なのは「世帯年収」。理想の世帯年収はあるけど、男女の内訳はどうでもいい。私はずっと仕事を続けたくて、そのことに協力的な人を探している。

店内の彼が私に気づいた。少し気まずそうにして、でもその後、はにかんだ感じで手をふってくれた。


ここに行けば、あなたもバリキャリ女子に遭遇するかも!?


【丸の内バリキャリ女子】の行きつけはここだ!

仕事も好き、でもプライベートも大事。オンオフをきちんと操るバリキャリOLはサバサバした関係の同僚と、あるいはひとりで、ビールをあおり、力を抜ける店を知っている。




最大級施設をワンコインで手軽に利用。皇居ランナーズは、賢くここを選ぶ!
『ラフィネランニングスタイル 神田店』

清潔感あふれるこちらの店は、仕事後に時間を見つけて皇居ランを楽しむバリキャリ女子の頼れる味方。皇居周辺では最大級規模のランナーサポート施設で、ロッカーやシャワーの空き待ちに困ることもない。

何より嬉しいのは一律¥500ということ。週に何度も使う施設だから、ワンコインはありがたい限り。



レンタルメニューは「手ぶらセット(バスタオル、シューズ、Tシャツ、ハーフパンツ)」(¥550)。Tシャツ、ハーフパンツ、ウインドブレーカーは各¥220で、1点でもレンタルするとシューズ¥110が無料に

Tシャツからシューズまで全身レンタルでき、完全手ぶらでのランも可能。最新のシューズを試したり、併設の本格ランナーケアルームも利用可能。

また、アドバイザーによるグループorパーソナルレッスンも受けられ、初心者でも正しいフォームを覚えられる。何でも揃っている同店は、最高のラン活をサポートしてくれる。

【施設概要】
住所:千代田区内神田1-8-1 三井ビル 1F
TEL:03-6273-7221
営業時間:16:30〜最終受付22:00/土日祝6:30〜20:00
定休日:無休



売店ではランナーのボディケア食品も販売



ロッカーの清潔感は、大変重要。こちらはそういった定評もあり




国際金融ビジネスの中心地で、あえて日本ワインと日本の食を叫ぶ!
『SARU-Wine.Japan.Bistro-』

スーツの鎧に身を固める大人達が、夕闇に紛れてリラックスした表情を見せる大人の社交場『よいまち』。その中でひときわポップでキャッチーな店構えのこちらは、国産ワイン専門ビストロ。

北海道から宮崎まで、日本のワインだけで80種を集め、日本の食材や生産者を大切にした多彩な料理とのペアリングを楽しませてくれる。



全国の個性的なワインは、料理と引き立て合うだけでなく、出身地などを言い合いながら選ぶ楽しみも

日本のワインは高い、甘いといった古くさい価値観には耳を貸さず、自由に人生や美味を謳歌する、そんな人たちで夜な夜な賑わう。

とくに、目の前で瞬間燻製する「SARU一番人気!脂身も美味!安曇野放牧豚のステーキ」(180g・¥2,000)は、その香りだけでワインが進んでしまう魅惑の逸品だ。



大人気の「SARU一番人気!脂身も美味!安曇野放牧豚のステーキ」



焼きナスと和牛を合わせ、酒盗とアリオリソースの旨みをのせた「十勝若牛赤牛肉横須賀ナスのカルパッチョ」(¥800)は、身も心もとろけそうな味わい


丸の内のバリキャリ女子は、クラフトビールがお好き!?



テラス席で心地よいビル風を感じながら、ワイガヤ感にまぎれてビールをあおる
『クラフトビアマーケット 大手町店』

走った後は頭を空っぽにして、開放的なテラス席で、ただビールの味だけを感じたい。そんなときは、日替わりで30種もの樽生クラフトビールが揃うこの店へ!

同店ではクラフトビールがグラス(250ml)¥480、USパイント(473ml)¥780の均一価格。醸造所とのコラボによるオリジナルビールなど、ここでしか味わうことができないビールもある。



「選べるタコスの盛り合わせ」(4ピース¥1,750)をはじめ、スパイスやハーブを多用する同店の料理はビールとの相性もばっちり

アメリカンスタイルのメキシカンも好評で、新鮮な野菜を豊富に使うサラダ感覚の料理を、香り高く個性豊かなクラフトビールに合うようアレンジ。

「ポークスペアリブ」(¥1,480)のようにボリュームたっぷりのひと皿から、小さなポーションの用意がある料理までさまざまに選べる。



ラガー、エール、IPAなど多様なビールが揃うなか、フルーツビールやホワイトビールが女性に人気



「ポークスペアリブ」(¥1,480)は、厳選されたビールにもよく合う





クラフトビール愛にあふれるベルギーの街角のような上品なパブ空間
『ブラッセルズ 大手町』

神保町の本店から始まり、30年以上の間、日本でベルギービールの伝道師的役割を果たしてきた『ブラッセルズ』。ここ大手町店もまた、“ベルギービールを愛する人たちが集う広場”として、毎日多くの人々で賑わう。

毎日の樽生10タップを含め、100種近いベルギービールが揃い、その美味しさや楽しみ方を、知識豊富なスタッフが気さくに教えてくれるのがうれしい。



スターターに困ったらこれ。野菜たっぷりで栄養豊富な「前菜盛り合わせ」(6種¥1,280)

品と質をあわせもつヨーロピアンな料理はディナーにも最適で、「若姫牛サガリ肉のステーキ〜カフェ・ド・パリバターソース〜」(300g・¥2,100)は赤身肉の上でスパイスとハーブがたっぷり練り込まれたオリジナルブレンドバターソースが溶け、たまらない美味しさ。



数え切れないほどのベルギービールの味わいにはその都度発見があり、“ちょっと一杯”がついつい長居に。いつか「今までで一番」と思えるビールに出合えるはず



カウンター席もあり、お一人様も歓迎。平日夜はアペ的に使う人も多いとか




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