最近情報番組などでよく耳にする言葉に、「インスタ映え」というものがあります。一応これは「Instagram」に投稿する写真として、見栄えがいいものが撮影できるという意味ですが、最近ではインスタ以外のSNSに投稿する写真にもよく使われるようです。

こんな風に、今やすっかり日常に溶け込んだ「インスタ」ですが、実際使用している人はどれだけInstagramを使っているのでしょうか?

Instagramが一番人気のSNS……というわけではない!

株式会社ADDIXが運営するマーケティング情報メディア「BWRITE」では、18歳以上の女性に対して「SNSと女性についての意識調査2017」を実施。各世代とごとによるSNSの利用事情や意識などについて調べています。

まずは世代ごとの「使っているSNS」のデータをもとに、世代別で利用頻度が高いSNSのベスト5を紹介。

19歳〜29歳

1位 LINE……92.5%

2位 Facebook……85.0%

3位 Twitter……75.0%

4位 Instagram……60.0%

5位 mixi……25.0%

 

30代

1位 LINE……73.1%

2位 Facebook……61.5%

3位 Twitter……53.8%

4位 Instagram……42.3%

5位 mixi……23.1%

 

40代

1位 Facebook……59.6%

2位 Twitter……53.2%

3位 LINE……51.1%

4位 Instagram……27.8%

5位 mixi……14.9%

19歳〜30代までで一番使っているSNSは「LINE」。40代は「Facebook」が1位ですが「Twitter」「LINE」もほぼ僅差となっています。一方「インスタ映え」でおなじみの「Instagram」は、19歳〜20代が約6割、30代が約4割、40代は約3割の使用率。他のSNSと比較しても、実はそこまで多くはないのです。

29歳以下で「Facebookが楽しい」割合は、驚きのゼロパーセント!?

また同調査では世代別に「もっとも『使って楽しい』と感じるSNS」も調べています。その結果をみると、使用頻度のランキングとはかなり違い、19歳〜30代は「Instagram」が1位を獲得! 特に10代の支持は5割以上にもなりました。40代では若干「LINE」が上回りましたが、その差は5.7%とほぼ僅差です。

世代問わず安定した愛用者がいるのは「LINE」と「Twitter」。特に「Twitter」は投稿を読み流せる気楽さと、情報の速さが人気の秘訣のようです。

ちなみに調査を行なった情報メディア「BWRITE」では、昨年も18歳以上の女性に対して「SNSと女性についての意識調査2016」を調べています。以下に紹介するのは、そこにある「もっとも『使って楽しい』と感じるSNS」の昨年の調査結果です。

こちらが2016年の世代別「もっとも『使って楽しい』と感じるSNS」のグラフ。1年前でもこんなに違いが出るとは……。

昨年と比較すると、どの世代でも「Instagram」の支持率が急上昇していることが分かります。19歳〜29歳は18.4%、30代は9.9%、40代は17.3%も支持率が増えているのです。

一方、今年のグラフの「LINE」(黄緑色)と「Twitter」(スカイブルー)の支持率をみてみると、こちらはどの年代でも大きな差異はみられません。しかし「Facebook」のブルーをみると、世代により大きな差があることを見逃せません。

40代では「Instagram」と同じ23.9%が支持していますが、昨年15.2%の支持があった30代では7.1%、20代〜19歳ではなんと今年ゼロ!この数字だけみると、「LINE」と「Twitter」は年代問わず安定した支持を得ている一方、「Facebook」の支持者はこの1年でかなり高年齢化が進んでいるといえそうです。

若い世代が「Facebook」を敬遠するのは「長文による自分語りがウザい」から?

なぜ若い世代で「Instagram」が急速に支持を伸ばす一方、「Facebook」は受け入れられないのでしょうか?その答えのヒントとなりそうなのは、同調査による若い世代が「Instagram」を支持する理由をみると、何となく見えてきます。

「写真が華やかで見ていて飽きない、役に立つ情報が短い動画で紹介されていたり、楽しそうな写真もFacebookのように長々と余計な日記がないため嫌味がなく純粋にこちらも楽しい気分になる。(18歳〜29歳/専業主婦)」

「見ているだけで楽しい、幸せな気持ちになれる(18歳〜29歳/フルタイム勤務)」

「どうでもいい情報にリアクションしなくていいから(30代/自営業・自由業)」

 

どうやら若い世代にとって、長文による“自分語り”の更新は、あまり歓迎するべき存在ではないようです。つまり「Facebook」はそういった投稿がされがちなSNSとして、敬遠されているのではないでしょうか? 

「インスタ映え」が料理のウリになるご時世ですが、撮影の際はお店の雰囲気とTPOはわきまえたほうがよさそうです。

一方「Instagram」は写真による投稿が中心なので、そういった長文の投稿は基本ありません。つまり、そこが若者ウケしているポイントなのではないでしょうか。そう考えると若い世代に何かを訴えるには、長文よりも写真を利用するのが、圧倒的に有効であるといえそうです。

【調査概要】
調査媒体:マーケティング情報メディア「BWRITE」(https://bwrite.biz/)
実施期間:2017年5月10日(水)〜 5月21日(日)
調査対象・人数:18歳以上の「Skets」会員女性 178名(有効回答)