タリン旧市街の見どころは? まるで中世にタイムスリップしたようなタリン旧市街の下町を散策 #link_Estonia
エストニアの首都タリンの旧市街は、タリン歴史地区(Historic Centre (Old Town) of Tallinn)と呼ばれ、ユネスコ世界遺産にも登録されている場所。
そのタリン旧市街は「下町」と「トーンペアの丘」の2つの地域に分けられます。
今回はゴシック様式の旧市庁舎を中心として、曲がりくねった石畳の小路が連なる旧市街の下町を紹介します。
[本記事はLinkトラベラーズの一員として、エストニア政府観光局主催のプレストリップに参加し、執筆しています。]
タリン旧市街の下町の見どころ・観光スポット
13世紀から16世紀にかけて築き上げられたというタリン旧市街の下町には、石畳の小路、ゴシック様式のとがった塔、切妻作りの家々、隠れた中庭、教会、城壁など、中世の街並みがそのまま今に残っています。石畳の旧市街がまるごとユネスコの世界遺産に指定されているんですよ。
今回の下町案内人は、なんと中世の商人! 日本でやっていたら浮きそうなコスプレですが、ここタリン旧市街では街並みに自然に溶け込んでしまうから不思議。
(※プレストリップのためにエストニア政府観光局が手配してくださった模様。)
セーターの壁タリン旧市街の南東の入り口・ヴィル門のすぐ近くには、城壁に沿ってセーターや帽子、手袋、マフラーなどのニット製品を販売する露店が並んでおり、「セーターの壁」と呼ばれています。
店先に並んでいたタイツのようなニット製品は、ニットの帽子とマフラーが一体化したアイテム。このかたち、日本では見かけたことがありません。キュート!
「セーターの壁」は、エストニアのニット製品を買いたい方におすすめのスポットです。料金も比較的手ごろですよ。(お店にもよりますが、手袋15€、セーター40〜50€くらい)
ヘッレルマン塔(ヘレマンタワー)セーターの壁に沿って北に進むと、右手に見えてくるのがヘッレルマン塔(ヘレマンタワー)。
三階建ての塔とつながった城壁上部には200mに及ぶ歩道があり、中世の街並みを上から見下ろせます。
ヘッレルマン塔(ヘレマンタワー)の中にはオールド・トーマス(トーマスおじいさん)がいて、鳥撃ちを教えてくれました。あ、鳥って、ぬいぐるみの鳥ですけど。
ちなみにオールド・トーマス(トーマスおじいさん)というのは、タリン旧市街の旧市庁舎の屋根上の塔のてっぺんにあるコレ。15世紀からタリン旧市街を見守っている見張り番です。
この500余歳のオールド・トーマスがヘッレルマン塔に降りてきたよ〜という設定でした。^^
▼ヘッレルマン塔(ヘレマンタワー) データ
名称 Helleman Tower Gallery / Hellemanni torni galerii
住所 Müürivahe 48 Tallinn Estonia
ウェブサイト Helleman Tower Gallery
ヘッレルマン塔の正面から西へ向かう通りが、聖カタリーナの小径(Katariina Kaik)。この通りにハンドメイドの工房が軒を連ねています。
こちらは木工製品やハンドメイドの石けんなどを売るお店。
ネズを使った木工製品はエストニアの伝統工芸品として有名で、おみやげにも人気です。
寄木細工の小物入れなども手が込んでいて素敵。
聖カタリーナの小径にあるドールハウス。 精巧につくられた人形やぬいぐるみがたくさん並んでいます。
この猫はウィッシュキャットといわれ、愛、お金、健康、幸福とかかれた穴にコインを入れ、願いを猫にささやくと、その願いが叶うのだとか。
職人たちの中庭聖カタリーナの小径の西側にあるのが「職人たちの中庭」(Master’s Courtyard)。
ここの静かな中庭は、かつては優れた職人(名匠)たちのための場所でしたが、現在は手工芸品やジュエリーの工房が並ぶ、センスの良いお土産物を買いたい人にぴったりの場所。
手作りの可愛いものがたくさんあって、ゆっくり見て回りたくなります。時期的にサンタさんなどクリスマスの飾りが多く、あとは窓辺に飾る天使(妖精とも言われます)の人形もありました。
エストニアでは窓辺に天使(人形)を置くことで、外から入ってくる悪いものを防ぐという習慣が昔からあるのだとか。
この職人たちの中庭には、カフェやゲストハウスもありました。
▼職人たちの中庭 データ
名称 Meistrite Hoov - Masters Courtyard - Hof der Meister
住所 Vene 6, Tallinn Estonia
ウェブサイト http://www.hoov.ee/
タリン旧市街の中心にあるのは旧市庁舎の前の広場(ラエコヤ広場)。
旧市庁舎は15世紀に建てられたゴシック様式の建築。現在は市庁舎としてではなく、レセプションホールやコンサートホールとして使われているとのこと。
この旧市庁舎前の広場(ラエコヤ広場)では、毎年11月20日ころから1月最初の日曜日まで、中世の雰囲気を今に残すクリスマスマーケットが開催されています。
▼クリスマスマーケットについてはこちらどうぞ。
中世の雰囲気が楽しめるエストニア タリン旧市街のクリスマスマーケットをのぞいてみよう!
▼旧市庁舎&旧市庁舎広場 データ
名称 The Town Hall
住所 Raekoja plats 1, Tallinn Estonia
ウェブサイト http://raekoda.tallinn.ee/
旧市庁舎前の広場(ラエコヤ広場)の角にあるのが、旧市庁舎薬局。
こちらの薬局は、なんと1422年開業。ヨーロッパで唯一、開業当初より休みなく営業し続けているという最古の薬局です。
もしかしたら、中世には「焼き蜂」や「ユニコーンの角の粉末」が薬として売られていたのかもしれませんが、現在はちゃんと21世紀の薬が売られていますよ。
(でも、奥の部屋には古い道具や薬のコレクションが並べられているのだとか。)
こちらの薬局でいちばん有名なのは、「失恋に効く薬」。(2€)
アーモンドの粉をベースに、中世から続く秘伝の製法で作られた薬で、中世から終わってしまった恋の苦しみに心を痛めた人たちに購入されてきたそうです。
私も(失恋はしていませんが)1つ食べてみたところ、甘くておいしかったですよ。^^
▼旧市庁舎薬局 データ
名称 Town Hall Pharmacy | Raeapteek
住所 Raekoja plats 11, Tallinn Estonia
ウェブサイト http://www.raeapteek.ee/
Kalev(カレヴ or カレフ)は、1806年創業のお菓子(製菓会社)で、エストニアで多分もっとも知名度のある老舗さんです。チョコレートやマジパン(アーモンドの粉に砂糖、スターチ、水を加えてを練ったお菓子)が特に人気。
写真左下のオットー・クボさんは、1955年からカレフでお菓子の研究をしている方で、今回カレヴの歴史や、カレヴのお菓子(マジパン)についてお話を伺いました。
タリンのあちこちに直営店があるほか、スーパーマーケットなどでもカレヴのお菓子を買うことができます(エストニア土産におすすめ!)。
さらに、ここ旧市街にはカレブ マジパンミュージアムを併設したカフェ兼ショップがあり、ハンドメイドのペストリーやパイ、ケーキなどを食べたり、あるいはマジパンペインティング(要予約)を体験できたりします。
私たちも今回マジパンペインティングを体験してきました!
白いマジパンに、絵筆を使って色付けをしていくのですが、これがなかなか難しい……。あ、色付けは絵の具ではなく、自然の植物から作られた食用の安全な染料を使っています。
私は象さんのマジパンをペイントしたのですが、できあがりはなぜかウリボウ。(^^;
ほかの皆さんの作品は上写真の通り。同じマジパンを使っても個性がでるので楽しいですね。
できあがったマジパンは乾かしたあと(乾かしてから)持ち帰ることができます。マジパンペインティングなんて日本ではなかなか体験できないし、エストニア旅行の良い記念になりました♪
ちなみに、マジパンペインティングの料金はマジパン大が10€、マジパン小が6€とのこと。(私が体験したのはマジパン大のほうです。)
名称 Maiasmokk cafe
住所 Pikk tn 16, Tallinn
ウェブサイト http://kalev.eu/
旧市庁舎の一階にあるレストラン「III Draakon」では、中世の雰囲気たっぷりの店内で「トナカイのスープ」(パン付きで2€くらい)をいただけます。
薄暗い店内はさながら中世の酒場のよう。
名称 III Draakon
住所 Raekoja plats 1,10146 Tallinn
ウェブサイト http://www.kolmasdraakon.ee/index.php/en/
営業時間 毎日9:00 - 24:00
その隣にある「Olde Hansa」(オルデ・ハンザあるいはオールドハンザ)では、「マッシュルームのクリームスープ」をいただけますよ。雰囲気たっぷりの容器に入ったスープが、ハーブやナッツが入ったパンといっしょに提供されます。(8.5€くらい)
「Olde Hansa」の入り口では、中世風の衣装を着た人が屋台で煎ったアーモンドを売っています。味見もできるので、見かけたら試してみては。
名称 olde hansa
住所 VANA TURG 1 10140 TALLINN EESTI
ウェブサイト http://www.oldehansa.ee/en/
営業時間 毎日11:00 - 24:00
タリン旧市街 下町の魅力はまだまだたくさん!
駆け足でタリン旧市街 下町の魅力を紹介してきましたが、これは旧市街 下町のほんの一部。
石畳の小路に足を踏み入れるとひっそりたたずむ小さな工房やお店が見つかる旧市街下町は、自分の足で歩き回ってこそ楽しい場所だと思います。
未知なるものがぎゅっと詰まっていうようなタリン旧市街の下町に、心をわしづかみにされてしまうのは、きっと私だけではないことでしょう。
1点モノのハンドメイド作品などはもちろんそれなりに高いですが、エストニアはヨーロッパの中でも物価が安く、お買い物がしやすいのも魅力。
私はタリン旧市街のニットのお店でエストニア風のウール100%のセーターを買いましたが、40€(約5,000円)とお手頃で、とても良い買い物ができました。旅の記念になります♪
エストニア タリンを訪れたら、ゆっくりと時間を取って、まるで中世にタイムスリップしたようなタリン旧市街の下町を散策してみてくださいね。