ドナルド・トランプ氏が米大統領に当選した瞬間、日本人の10%くらいの人の脳裏に、こんな思いが浮かんだはずだ(賭けてもいい)。

「『トランプ氏のトランプ』ってないのかな?」

なにしろ日本人にとって、「トランプ」といえばカードゲームのことだ。米大統領選のニュースを見るたび、トランプの図柄が頭をちらちらしてたのは、筆者(T編集長)だけではないと思う。

トランプ氏のトランプ、実在するのだろうか。

ジョーカーはやっぱりあの人

というわけで、我々Jタウンネットが一生懸命探しました。

「トランプ氏のトランプ」、見つかりました。

それがこちら。



まさにそのまんま。トランプ氏の笑顔がパッケージに描かれた、まさしくトランプ氏のトランプである。それ以上、付け加えて説明する言葉はない。

中身はこんな感じ。



通常のカード52枚と、ジョーカー2枚の合計54枚構成という標準的なトランプで、その札の1つ1つに、トランプ氏やゆかりの人々があしらわれている。



たとえば「ハート」だと、キングがトランプ氏本人、クイーンはトランプ氏を支持した女性政治家、サラ・ペイリン氏。ジャックは、米国ではトランプ氏と比較されることが多いという、故レーガン元大統領。



10〜7は各国の首脳などで、10がロシアのプーチン大統領、9が中国の習近平主席(ともに強権的リーダーとしてよく引き合いに出される)、8がイスラエルのネタニヤフ首相、7がカトリックのフランシスコ教皇。


ケビン・マッカーシー下院議員、ジャネット・イエレンFRB議長、ティム・スコット上院議員、マイク・ハックビー元アーカンソー州知事、ジョン・ケリー国務長官。Aは再びトランプ氏。

6からはアメリカの政治家たち。このあたりからは、アメリカの政治に疎いので、セレクションが面白いのかどうだかよくわからない。



ほかもこんな感じで、アメリカの有名政治家や、テレビ番組のキャスター、トランプ夫人などの面々がカードになっている(キングとエースは全部トランプ氏)。


サンダース氏のジョーカーが妙に似合っている

気になるジョーカーは、やはりと言うべきか、ヒラリー・クリントン氏と、そのライバルだったバーニー・サンダース氏。一方、現職のオバマ大統領は、クローバーの2という微妙なポジションである。なお、クローバーの2は、トランプのカードの中でも最弱とされることもある。



ちなみに、安倍晋三首相をはじめ、日本人は残念ながら(?)収録されていない。

実はアメリカではトランプと言わない

この「トランプ氏のトランプ」を販売しているのは、アメリカの「HERO DECKS」というメーカーだ。

一応書いておくと、(カードゲームの)トランプのことを「トランプ」というのは(ややこしい)基本的に日本のみで、英語ではPlaying Cardと呼ぶ。なので、「トランプ氏のトランプ」というダジャレが通用するのは、日本人だけなのである。

このHERO DECKSはトランプ氏に限らず、さまざまな有名人やスポーツ選手をネタにしたトランプを多数作っていて、実は「ヒラリー氏のトランプ」も発売している(やっぱりややこしい)。

お値段は9.95ドル(約1000円強)。

せっかくなので遊んでみる

せっかく買ったので、編集部で遊んでみることにした。ゲームはやはり「大富豪」。ちなみに英語圏では似たゲームが「プレジデント」と呼ばれているらしい。


T編集長がおそろしくシャッフルが苦手なのを見かねて、S記者がカードを繰ることに

T編集長、K副編集長、S記者の3人で対戦。


「革命はあり?」「革命はありで」「階段は?」「階段ってどんなんでしたっけ」「8切りとかあったよね」「あれ、みんなでやると一人ぐらい入れたがる人いますよね」


「なんかルールが頭の中で、UNOとかとごっちゃになってます」「『はい、ウノって言ってなーい!』......って、これはヒラリーだったね」


「はい、じゃあトランプ(K)で」「よし、ならこっちもトランプ(A)だ」


遊びでやってるトランプなのに、軽く手が震えてきて自分の小心ぶりに悲しくなってくるT編集長の図。トランプ氏の爪の垢を煎じて飲みたい

結果は、K副編集長が「大富豪」。言い出しっぺのT編集長は「大貧民」で最下位でした。


勝ったのはK副編集長でした


T編集長「僕もトランプに票入れなきゃいけないのかな」