イトーヨーカドーといえば、食料品から日用品、衣料品など幅広く取りそろえる総合スーパーだが、コンビニ規模の小さなお店があると話題になっている。


ネットスーパー西日暮里店(写真はいずれも2016年10月4日Jタウンネット編集部撮影)

話題のツイートがこちら。

写っているのは「セブン&アイ・ホールディングス ネットスーパー西日暮里店」。イトーヨーカドーの看板を掲げているが、どう見てもコンビニサイズだ。

この店舗は一体何だろう。Jタウンネット編集部は同店を訪ねてみた。

パッと見は、見た目も中身もコンビニ

同店があるのは、西日暮里駅。遠くにセブン&アイ・ホールディングスの看板を掲げた巨大な建物を発見した。



それを目印に5分から10分ほど歩くと、巨大建物のちょうど真裏あたりに噂の極小イトーヨーカドーがあった。



どう見てもコンビニのサイズ感だ。駐車場スペースも2台分とこじんまりしている。

営業時間は平日が7時30分から22時、土日祝が9時から22時まで。酒、薬、たばこ、ATMも扱っている。



店内も普通のコンビニとさほど変わらない。おにぎりやお弁当、お菓子、カップ麺などの食品、ペットボトル飲料、ティッシュやマスクなどの生活用品も売っている。

コンビニと異なる点といえば、レジの後ろに医薬品(第2類、指定2類、第3類)がずらっと並んでいることだろうか。

またスーパーではよく見かける「お値下げ品」が多数あるためか、主婦層のお客さんがママチャリで立ち寄る姿が多く見られた。

一見コンビニのようだが、あくまでもイトーヨーカドーであるため、価格設定はコンビニより若干安いと感じた。例えば某飲料メーカーの水は、同店では75円(税込81円)だったが、近くのコンビニでは100円(税込108円)で売られていた(筆者調べ)。

実際に行ってみたものの、この小さな店舗への謎は深まるばかりだ。

同社初のネットスーパー専用店舗

同店は、2015年3月8日から運用が開始された同社初のネットスーパー専用店舗だ。ネットスーパーとは、店頭で販売している商品をインターネットで注文できるシステムで、同社では2001年に葛西店でネットスーパーを開始し、現在は全国146店舗でサービスを展開している。

「ネットスーパー専用店舗」とは耳慣れない言葉だが、どういったお店なのだろうか。セブン&アイ・ホールディングスセブン&アイ・ホールディングスの広報担当の方に話を聞いてみた。

「従来のネットスーパーは、通常営業している店舗で対応しておりましたが、西日暮里店については、ネットスーパーに特化した店舗として設計されております。
西日暮里店では、生鮮商品(お刺身・お寿司・精肉)をご注文頂いてから製造(カット)することで、鮮度の良い商品をご提供しております」

そのネットスーパーに特化した店舗というのが、道中で見つけた巨大な建物なのだ。なぜ小さな店舗を併設しているのかというと、酒類・医薬品等の免許商品をネットスーパーで取り扱うために、「実際に店舗を構えて販売している」ことが法律上条件となっているからだそう。

前出の広報担当の方に確認したところ、同店は全国184あるイトーヨーカドーの店舗のうち、現時点で「最小」の店舗だという。