岩手県奥州市にあるゲームセンター「テクノワールド」が、2016年10月2日にツイッターで発信したSOSのメッセージに注目が集まっている。

「確実に年内に閉店する処まで追い詰められています」から始まり、支援を求める内容で、多くの人がリツイートし、応援や厳しい意見も含め、様々な反応が寄せられた。

北東北で2台という珍しいゲームも


画像はすべてテクノワールド提供

元々、テクノワールドは、別の会社が運営していたゲームセンターだった。震災後の電気代値上げで続行が難しくなっていたところを現在のオーナーである久保智晴さんが機材を買い上げ、2013年2月末、現在の場所にオープンした。

しかし、最寄駅からも車で10分ほど、バス停も少し離れているため、かつて常連だった人も段々と離れていった。

そうして、徐々に経営が行き詰まったため、冒頭のツイートをするに至った。家賃の支払いが滞っているため、節約のためにいくつかのゲームは電源を入れられず、訪れた常連客の1人からも「廃墟のようだ」という感想もあったという。



Jタウンネットの取材に対し、久保さんは、可能であれば移転し、アクセスの良い新たな場所で再出発をしたいという思いと、

「正直な話、今回のこういった手法は禁じ手だと思いますし、寄せられている厳しい意見も正論だと思っています。でも、それでも何とかしてゲームセンターという場所を残していきたいと考え、行動しています」

と、ゲームセンターへの情熱を語った。

現在、店内では50台ほどのゲームが稼働している。中でも自慢なのが、常連のお客さんが提供してくれたビートマニアの「5鍵」と呼ばれる古い筐体だ。

「北東北では2台しか稼働していない機種になります。南の方だともっと数はあると思いますが、モニターも整備してあって、きちんとプレイできるのは強みだと思います」