倉庫に眠った「広島カープのお宝」 優勝きっかけに公開検討
[Jステーション- 広島HOMEテレビ] 2016年9月21日放送の広島ホームテレビ「Jステーション」では、広島市の倉庫に眠っていた1950年代のカープ草創期のお宝ユニホームなどについて、今回の優勝をきっかけに公開を検討していると放送しました。
画像はイメージ(Ryosuke Yagiさん撮影、flickrより)
球団が誕生して間もない1950年代、フィリピン遠征用につくられた長谷部稔選手のユニホームや選手章のほか、黄金期を支えたミスター赤ヘルこと、山本浩二元監督のユニフォーム、高橋慶彦選手のユニホームなど、カープの歴史を語るお宝が当時の状態のまま広島市に保管されています。
資金難で資料は貴重に...
広島市文化振興課の村上慎一郎課長によると、これらの資料は、薄紙に包んで温度などをきっちり管理して収蔵庫に保管されているということです。
そして9月15日、1956年の1シーズンのみ使用されたというビジターユニホームが市に寄贈されました。資金難だった球団設立当初のユニホームは支給数が少なく、現存するものがほんどなく幻の一品だといえるそうです。
寄贈したのは、備前由貴子さん。カープ草創期を支えた、故備前喜夫さんの妻です。喜夫さんは、現役引退後は名スカウトとしてカープの黄金期を作り上げた陰の立役者です。由貴子さんは「夫が亡くなったときに本来はユニホームを着せて向こうへ行かせてあげたいと思った。しかし皆が記念に置いておいた方がいいと言ってくれたのでそのまま残した」と話しました。
今回、由貴子さんは、ユニホームの他にも、オールスター戦出場記念トロフィーや、通算100勝の際におくられたトロフィーも市に寄贈したということです。
これらの資料は、広島市が約30年前に開いた資料展のために収集したもので、その後は、公民館や民間のイベントなどで貸し出してきましたが、お宝の多くは倉庫で眠ったままになっていたそうです。市は、カープの人気の高まりから資料の公開を検討しているということです。
カープを支えてきた多くの人の歴史を知ることができる資料が公開されれば、ますますファンのカープへの熱は高まるのではないかと感じました。(ライター:わがママ)