東京・新宿にある日本最大級のカプセルホテルが突然の閉館発表・・・

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東京・新宿歌舞伎町にある老舗のカプセルホテル&サウナ「グリーンプラザ新宿」の閉館が、突然発表された。

残業や飲み会で終電を逃したサラリーマンであれば1度は利用したことがある、おそらく知らない人はいないのでは、というくらいの名物カプセルホテルの閉館に、インターネットでは「ショックだ」との声が寄せられている。

女性専用スパには個室型ベッドルームも

JRや地下鉄、小田急線や京王線、西武新宿線が行き交う日本有数のターミナル駅・新宿。そこから徒歩5分の歌舞伎町の一角にあるカプセルホテルが「グリーンプラザ新宿」だ。

24時間営業で、男性専用のカプセルホテル&サウナ、女性専用の「Le luck Spa SHINJUKU」と個室型ベッドルームに、居酒屋・ダイニングやカフェバーを併設している。

男性専用のカプセルホテルは日本最大級の593ルームを誇り、気持ちのよい大浴場&サウナは仕事の疲れを癒してくれる。また、女性専用の個室型ベッドルームには、ボディケアやリフレクソロジー、エステ・トリートメントのリラクゼーションに、レストランと、心身ともにリフレッシュできる施設とサービスが整えられ、好評だった。

1泊4800円(スタンダードカプセル)から。一般のホテルや旅館、ビジネスホテルに比べて価格が安いので、出張中のサラリーマンや就活のため上京した学生などが宿泊費の節約目的で利用したり、また予約なしの「飛び込み」で利用できたりするので、最終の電車やバスを逃して帰宅できなくなったときに利用する人も多い。

そんな「グリーンプラザ新宿」と「Le luck Spa SHINJUKU」が2016年9月9日、突然、閉館を発表した。

ホームページには、「閉館のお知らせ」として、こう記されている。

「この度平成28年12月25日(日)午前10時をもちまして、『グリーンプラザ新宿』『リ・ラックスパ シンジュク』は営業を終了させていただくことになりましたのでご案内申し上げます。営業開始から34年間、多くのお客さまにご利用いただき、支えられ、営業を行ってまいりました。これまでご愛顧いただきましたこと、誠にありがとうございました。」

閉館に伴い、現在利用されているポイントプログラムも終了。ポイントの付与については、11月30日23時59分の入館まで。また、景品の交換は12月15日23時59分までで、交換期間を過ぎるとポイントは失効となる。

「ふざけるな! なんで閉館なんだよ」と怒りだす人も...

そうしたなか、「グリーンプラザ新宿」閉館の知らせに、インターネットユーザーらはショックを隠せずにいる。

「なんてこと。グリーンプラザ新宿が閉館する。事実だった...」
「困った。もう、ずぅ〜と利用してきたのにショックだ」
「23時過ぎに、毎晩のように行っても泊まれるで助かってた。これからどうすればいいんだろうw」
「いつも満室なのに... それでもカプセルやっていけないのか?」

といった声が寄せられた。

なかには、

「ふざけるな! なんで閉館なんだよ。泊まる人だって減ってないじゃないかよ」
「宿泊難民、出まくりじゃねかよ。突然どういうことだよ」
「閉館なんて絶対に認めんぞ!」

と、怒りだす人もいるようだ。

一方、

「宿泊施設の確保もあるし、東京五輪までに新しく建て替えるなら、いいタイミングだと思うんだけど...」
「えっ、全館リニューアルすんじゃないの? しばしのお別れってことでw」

と、建て替えによる閉館と見る向きもある。

J-CASTニュースが9月13日、「グリーンプラザ新宿」を運営する東京グリーン開発に取材してみると、「事業を閉鎖します」と閉館することは認めたものの、その後については「わかりません」とだけ答えた。

なにしろ、日本最大級の、しかも日本最大の繁華街にあるカプセルホテルの閉館だ。サラリーマンらの「強い味方」であり、また最近の急増する訪日外国人客の「受け皿」としてもなくてはならない存在であったことは間違いない。

東京都がまとめたカプセルホテルを含めた簡易宿所(民宿など)の数は、都内に963か所。新宿区内には41か所(2015年3月末時点)ある。ここ数年は減少傾向にあったが、14年3月末と比べると、都内で12か所、新宿区内でも4か所も増えた。利用者の獲得競争が激しくなってきていたことが影響しているのかもしれない。