マーリンズのドン・マッティングリー監督【写真:Getty Images】

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1年に1安打で3000本到達?「プレッシャーを和らげてくれる」

 17日(日本時間18日)に敵地でのカージナルス戦で、今季3度目の3安打を放ったマーリンズイチロー外野手。また3安打以上は5度目でメジャー通算安打を2994本とし、3000本の大台まで残り「6」と迫った。

 球宴に出場した正中堅手オズナに休養を与えるため、2日(同3日)のブレーブス戦以来、10試合ぶりのスタメン出場となったイチローは、第1打席から快音を響かせ続け、チームの勝利に大きく貢献。今季は限られた出場機会を最大限に生かしながら、打率.347とハイレベルなパフォーマンスを披露し続けている。

 史上30人目となる3000本の金字塔は、もう手の届く範囲。迫り来る「Xデー」を前に、マッティングリー監督はどんな起用法を取るのか気になるところだが、試合後の会見では「このまま同じように起用していく」と話している。

 気を急く周囲をいなすかのように、ニヤリと笑った監督は「イチはみんなのプレッシャーを和らげてくれる。だって、50歳までプレーするって言うだから。(3000本を超えるに必要な)7安打は(50歳までの)7年間で必ず達成できるよ。大丈夫、1年に1本ペースで到達だ(笑)」とジョークで笑わせた。イチローの起用法を巡るプレッシャーを少なからず感じている様子で、それを和らげる“50歳現役計画”は大歓迎というわけだ。

3000安打の先を見据えるイチロー

 チームは18日(同19日)からは次の遠征地フィラデルフィアで4連戦を行い、22日(同23日)に地元マイアミへ戻る。

マーリンズとしては地元で3000安打に到達させたいのでは?」という憶測も飛んでいるが、地元紙「マイアミ・ヘラルド」電子版によれば、マッティングリー監督は開幕当初とスタンスを変える様子はないようだ。

 記事内で、指揮官は「彼を使わなければいけない、これに区切りをつけなくちゃいけない、と指図する人はいない。イチローが最高なのは、いつもプレーし続けたがること。これ(記録達成)が終われば故郷に帰れる、なんてことは言わないからね」と3000安打到達をゴールとせず、その先を見据えるイチローに言及している。

 発言通りの“50歳現役続行”を期待しながら、レギュラー陣に休養を与えるタイミングでの先発起用という状況が続きそうだ。