放送作家の高須光聖が、世の中をもっと面白くするためにゲストと空想し勝手に企画を提案していく新番組「空想メディア」が、7月3日にスタートしました。初回のゲストは、先日パインアメの特命配布主任に就任したキングコングの西野亮廣さんです。今回は、西野さんが提案した企画を中心に、お二人のエピソードをピックアップしてお届けします。



高須：世の中を面白くするには色々あるけど、天然ボケをいじるサービスがあってもいいよね。

西野：前から考えてることなんですけど、日本はなんじゃかんじゃで豊かですよね。国が豊かになると、携帯や自分の部屋などマイスペースができて人との関わりが減るんです。そうすると国民総コミュ障になって、国民全員が人見知りになると思うんです。

こうなった時に、国民は次に何を求めるか。おそらく“プチ不幸”じゃないかと。人との会話の中でプチ不幸のエピソードがあれば、低カロリーで話題の中心にいくことができる。つまり“プチ不幸がコミュニケーションツール”になるんです。

高須：うん。

西野：以前自分のイベント会場に、しゃれで“クソおみくじ”を置いたことがあるんです。それははずれしかなくて、丁寧な言葉で罵詈雑言が書かれてあるんですけど。

このクソおみくじが、毎回売り切れたんです。しかもおみくじを引いた人が「こんな目にあってん」とツイッターにあげたら、他の人が絡んできたりしてコミュニケーションが生まれてたんです。だから“プチ不幸”を自ら取りにいってちょっと嫌な思いをすることは、人を幸せにするなって。

高須：天然ボケの人って、ちょっといじめられっ子やもんな。ダメやから愛おしくなんねん。だって元々西野が人気者になっていったのも、家のプチ不幸を友達に喋って……やろ？

西野：そうですね。

高須：本来は、かっこええからおもろいこと言わんでもええもん。どっかで自分のプチ不幸に、違う快感を得たいわけでしょ？

西野：そうですね。好感度低いみたいなのはすごい便利……というか、明らかに動きやすくなりましたよ。好感度低いと言われるまでは、“わかりやすいコンプレックス”が無かったんです。世の中にも嫌われている人がいっぱいいるから、「誰かの代弁者に、初めてなれた」っていうか。

高須：なるほど。強いね。コンプレックスが無かったんや！

西野：芸人としては、あんまりおいしくないですよね。

高須：そうか〜。俺はコンプレックスあったからな〜。今はちゃんとした生活できてるけどね。なんでか知らんけど、親父が質屋さんの家を買ったのよ。半分蔵やねん。取られる物ないのに、蔵なんかあってもしゃあないやん。家は店屋の部分をつぶして作ったから、たいして広くもないねん。すぐ先には、ものすごく貧乏な浜田の家があったし。

西野：（笑）。

高須：あの男もちょっとかっこつけやねん。浜田って、自分から貧乏の話せえへんやろ？ それは本当に貧乏やったのが傷として残ってるから。

西野：傷が深いということですか？

高須：いまだに膿んでるくらい。ジュクジュクしてる感じやわ。でも「貧乏やったな」って言うと、「ウチの親父、（大阪万博の）ソ連館を塗ってた時はすごい金持ちやった」って言うねん。そんな話、何もおもろないやん。でも、毎回言うねん。

西野：（笑）。

次回、7月17日の放送でも西野亮廣さんを招いて空想していきます。お楽しみに！

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【番組情報】

タイトル：空想メディア

放送日時：毎週日曜 25：00〜25：29

MC：高須光聖

番組HP：https://www.facebook.com/QUUSOOMEDIA/