成城vs都立南葛飾
雨の予報に開催も心配された7月13日、東東京大会は各所で予定通り試合開始の時を迎えた。大田スタジアムでも時折小雨がぱらつくものの、グラウンド状況も試合進行にも支障なしということで、2回戦2試合が行われた。第1試合は、成城と都立南葛飾の対戦。
先手をとったのは成城。3回表、一死から1番・主将の山下 雄大が左中間を破るスリーベースで出塁。3番・伊藤 開生がレフトへ犠牲フライを放ち、1点を先制する。6回にはツーベースで出塁した4番・福田 育之を内野ゴロで三塁まで進めると、6番・小野澤 正人の振り逃げの間に生還。1点を追加する。さらに、二死二塁から8番・武井 和寿のタイムリーでもう1点を追加。3対0とリードを広げる。
一方の都立南葛飾打線だが、5回一死まで成城先発・伊藤 開生にパーフェクトに抑え込まれてしまう。このまま終わるわけにはいかない都立南葛飾は8回裏、伊藤からチーム初ヒットを打った6番・�盒� 翼が内野安打で出塁。一死後、7番・主将の長元 晴希の放った打球は、この回から代わったライトへ。前へと駆け打球を止めようとするが、ボールはグラブを抜け後ろへ。タイムリースリーベースとなり、都立南葛飾が1点を返す。なおも一死三塁で、続く8番・須永 郁弥は四球を選び、一三塁とさらにチャンスを広げていく。
だがこの場面で、伊藤−武井の成城バッテリーは落ち着いていた。続く打者のスクイズを見事に外し、三塁ランナーをアウトにし、二死。さらにバッターを内野ゴロに打ち取り、ピンチを切り抜けた。成城は9回裏の都立南葛飾の攻撃を3人で抑え、3対1で勝利。3回戦進出を決めた。
成城はストライク先行でテンポよく投げ込みリズムを作り出す伊藤に応えるかのように守備でもナイスプレーが続出。綻びが見えかけてもリカバリーする力も持っているようだ。だが、攻撃面では序盤に走塁ミスが相次いだところが気にかかるところ。積極性の裏返しともとれるが、得点を取れそうなところはキッチリ取りきる、相手にプレッシャーをかける、という部分も必要ではないだろうか。バッテリーの頼もしさはもちろん、野手陣も主将・山下を中心に堅実な守備を見せるだけに、手堅く得点を重ねていくことが出来れば鬼に金棒となるはず。台風の目として脚光を浴びる目も出てくるかもしれない。
（文＝青木 有実子）
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