【兵庫抽選会後 展望】明石商、報徳学園の二強は大会序盤から厳しい組み合わせに!強豪校を阻むチームの存在は?

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 9日に開幕する兵庫大会は兵庫県大附と尼崎小田の一戦で開幕する。今年もかなり厳しい組み合わせとなっているが、一体、どこが好カードなのかをおさらいしておきたい。

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報徳学園は特に苦しい組み合わせに

主島 大虎(報徳学園)

 2季連続優勝の明石商はエースクラスの好投手を複数擁し層の厚さは間違いなく全国でも随一。制球の精度と安定感で一枚上回る吉高 壯(3年・関連記事)を軸に、春季大会では吉高以上の球威を誇る山崎 伊織(3年)が好投。打線もしぶとい強打者が多く打順に関係なく得点出来る。今夏も優勝候補の筆頭だ。

 ただし同じブロックに強豪・関西学院が入った。春に報徳学園に敗れた試合では1番から4番まで全員初球攻撃という積極策で先制点を挙げている。立ち上がりを攻め、ペースをつかみたい。また同ブロックでは、県外の強豪校と練習試合を組み、着実と力をつけてきている飾磨も怖い存在だ。

 好左腕・主島 大虎(3年)を擁し2季連続準優勝の報徳学園。主島のほかに下級生から経験を積んできた大型右腕・中本 光紀も復帰を果たし、投手力に厚みが出てきた。さらに期待の1年生・小園 海斗が打線に勢いをもたらし小松田 卓宏(3年)ら中軸につなぎたい。優勝の有力候補だが初戦から難敵と当たりそうだ。

 須磨翔風は春は延長戦の末育英に敗れたが、エース・才木 浩人(3年)が11回まで0を並べていた。強豪といえど簡単には打ち崩せない。対戦が実現すればロースコアの試合が予想される。その須磨翔風の対戦相手である尼崎稲園は、きびきびとした試合運びが光るチームで、まさに高校野球らしいチームだ。

 同じく初戦が好ゲームとなりそうなのが選抜にも出場した長田。投打でチームを引っ張る大黒柱の園田 涼輔(3年)にかかる期待が大きいが、初戦は六甲アイランドとの対戦が予想される。六甲アイランドは県外の強豪校でも勝利することが多く、今年の3月には敦賀気比に9対8で勝利をしている。主力選手は、チェンジアップが武器の薗 卓哉(2年)、速球派の森田 晃大(2年)の両左腕。2人とも2年生ながら主戦級の力を持つ。

 またベスト4の東洋大姫路は、香寺vs篠山産の勝者と対戦する。香寺は、強打で、さらにガッツある好捕手・藤本 海に注目だ。また社のブロックも面白い。投手陣の層が厚い社は、明石と県内屈指のショート・谷 凌河がチームを引っ張る神戸弘陵の勝者と対戦となり、いきなり苦しいブロックとなった。この社と同ブロックの130キロ後半の速球を投げ込む村木 優一擁する須磨学園も面白いだろう。

 さらに注目なのが育英のブロック。育英は初戦、科学技術と氷上西の勝者と対戦。科学技術は昨夏5回戦まで勝ち上がっているチームで、昨秋も県大会出場を果たしており、もし科学技術が勝ち上がってくると苦戦が予想される。さらに同ブロックには、昨夏甲子園出場の滝川第二がいる。滝川第二は塩本 周平、友井 寛人と2人の速球派右腕を擁するチーム。打線も振れる打者が多いだけに、夏へ向けて攻守の精度がより高まると怖いだろう。

 明石商、報徳学園と並ぶ地力のある神戸国際大附は左右のエースの存在が心強い。左腕・東郷 太亮(3年)と右腕・平内 龍太(3年・関連記事)は共にストレートに力があり、スライダーにキレがある。ブロック内での力は抜けており四球にさえ気をつければ勝ち抜けるだろう。

(文・小中 翔太)

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