都立文京vs都立日本橋
昨日、関東一の村瀬 佑斗主将の素晴らしい選手宣誓で幕を開けた東京大会。そして7月3日、江戸川区球場では午前中にも関わらず太陽の日差しが強く差している中、予定通り第1試合の都立日本橋対都立文京が行われた。お互い初戦であるということでウォーミングアップから気合いが入っている。
初回からお互い試合が動く。 1回表、都立日本橋の2番益子健が敵失で塁に出塁し、3番山上 信弥が三遊間を抜く安打で開始早々一、二塁のチャンスを作る。4番は主将の森 悠乃。森はしっかりとタイミングを合わせ、3球目を振り抜き強烈な打球が三遊間を抜ける。その間に二塁ランナー益子が一気にホームに突入、しかし都立文京の左翼手・中村 拓登は好送球を見せ先制点を阻止。都立文京の先発・小久保 秀真は後続を抑え初回を無失点に抑えた。
その裏、都立文京の1番山崎 貫太が右前安打を放ち出塁、すぐさま足で仕掛け盗塁に成功、続く2番渡辺 裕貴は敵失で出塁。その後チャンスを広げ2死満塁。都立日本橋の先発・藤井 将希は初回から制球が定まらず、6番の田中 怜に押し出しの四球で先制点を与えてしまう。変わらず二死満塁。後続をしっかりと抑えたいところであったが、7番岩浪 玄将に三塁線へ強烈な打球を打たれ、二、三塁走者が生還し2点を追加。続く8番の古坊 暁史は左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、初回から一挙5点を挙げる猛攻を見せ、試合の主導権を握った。
都立文京の小久保は初回の5点のリードで緊張が和らいだのか、2回表はテンポ良く腕が振れて都立日本橋打線をぴしゃりと抑えた。7点をリードされた3回表、このままでは終われない都立日本橋は2番益子の二塁打でチャンスを作る。迎えるは、1打席目に良い当たりを打っている3番山上。カウントはワンボールノーストライク。2球目、甘く入ったストレートを捉えたが惜しくも良い当たりの中直。なかなか1点を返すことが出来ない。
そして3回裏、この回から都立日本橋は三塁手を守っていた2年生吉原 怜をマウンドに上げる。リズムの良い投球で先頭の二人をしっかりと抑えたが、1番山崎のところで都立日本橋に守備の乱れが出る。都立文京は隙を見逃さない野球で初球から盗塁に成功し得点圏にランナーを置く。続く2番渡辺は三遊間を抜く安打でチャンスを広げ、二死一三塁。都立文京はまたもやすかさず盗塁に成功。吉原は、この都立文京のかき乱してくる野球に動揺が生まれたのか3番4番に連続四球で押し出しを与えてしまい8対0。攻撃の手を緩めない押せ押せムードの都立文京は、5番中村が右中間に走者一掃の二塁打を放ち2点を追加、10対0と差を広げる。
そして5回表、都立日本橋は1点でも取れなければコールドゲームで試合終了となってしまう。都立文京はこの回から3人目のリリーフとして佐山 智務がマウンドに上がる。もっと長い夏にしたい都立日本橋はベンチ、スタンドの声がさらに大きくなる。その期待に応えなければならない先頭の8番池田 涼介はボールに喰らいついていき死球で出塁、9番代打・朝倉 優人が打った投ゴロの間に池田は二塁へと進塁。流れを止めたくない1番小暮 幸一郎は内野安打で出塁し、一死一三塁と絶好のチャンスを作る。しかし、続く2番益子の打った打球はショート正面に飛び6-4-3のダブルプレーで試合終了。5回コールドの10対0で都立文京が1回戦を突破した。
春の雪辱を晴らすため夏に向けてバットを振り続けてきた都立文京打線のスイングを見ていると、努力の成果を発揮することが出来た試合だった。2回戦へ駒を進めた都立文京は神宮球場で朝8時30分から都立富士との対戦が決まった。
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