フランス代表MFポール・ポグバにとって、地元開催のEURO2016はいまだ苦しい戦いとなっている。チームはベスト8進出を決めたが、自身は批判にさらされ続けているのだ。

イタリアで5連覇中の名門ユヴェントスで伝統の背番号10を纏うポグバは、レアル・マドリーやバルセロナ、マンチェスター・ユナイテッド、パリ・サンジェルマンなど、数々ビッグクラブから関心を寄せられているマーケットの人気銘柄。その市場価値は、1億ユーロ(約113億7000万円)を超えると言われている。

だが、現在開催中のEURO2016で、ポグバはその力を発揮できていない。ルーマニアを2-1と振り切った初戦でのパフォーマンスを皮切りに批判を浴び続け、チームの食事に遅刻したとの報道も出回った。15日のアルバニア戦でチームが勝利を確実にした際には、メディアに向けて侮辱的なジェスチャーをした疑いも浮上。処分すべきとの声も上がったほどだった。

そして迎えた26日のアイルランド戦。ポグバは決勝トーナメントに入っても波に乗れなかったようで、開始早々にPKを献上してしまう。EURO史上最速のPK献上だった。

PKで先制されたフランスは、58分に同点とするまでビハインドを背負う苦しい展開を余儀なくされる。それでも、最終的には2-1と逆転勝利し、フランスは準々決勝へと駒を進めたのだが、ポグバには厳しい声が寄せられている。

元イングランド代表のギャリー・リネカー氏も、その一人だ。「ポグバは世界で最も過大評価されている選手か?」と、その能力に疑問符をつけた。


イギリス『BBC』で解説を務める大物のツイートは、各国メディアで反響を呼んでいる。




だが、日ごろポグバのパフォーマンスを追っているユヴェントスのサポーターからは、大会でのプレーを評価基準にすべきではないとの声も上がっている。

リネカー氏のツイートを引用したうえで、「3試合で選手を評価するとこうなる。我々はユーヴェで彼の178試合を見てきた。彼はワールドクラスだ」と反論する声もあった。


ポグバは大会の残り試合で批判する周囲を黙らせることができるだろうか。フランスは7月3日の準々決勝で、イングランド対アイスランドの勝者と対戦する。