(撮影:長瀬友哉/フォート・キシモト)

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13日のイラン戦を見ていて、僕はヴァイッド・ハリルホジッチ監督の意図がよくわかりませんでした。

イラン戦は勝たなければいけない試合ではありませんでした。だったら、多くの選手を試すべきです。

確かにスターターは5人変わりました。それはまだ良しとしましょう。武藤嘉紀を1トップに置いたり、米倉恒貴を左SBとして使ったりというのは評価できると思います。

ですが、72分に出場した柏木陽介や、74分にピッチに出た丹羽大輝は、もっと長い時間使ってもよかった。そうでないと判断できないことがあるのです。

15分も使っていると、選手個人の能力は見えたかもしれません。ですが、それだと選手の組み合わせの善し悪しはわかりません。コンビネーションの良さで生きる選手もいるのです。

塩谷司が使われなかったのも驚きでした。右SBは監督が常々人材を探していると言っていたポジションです。もしかしたら塩谷のコンディションに問題があったのかもしれませんが、もしそうならベンチ外にしたほうがよかったでしょう。

そして僕が一番納得いかないのは、どうして南野拓実をほとんど使わなかったのかということ。残り数分のプレーで、監督は何を見たいと思ったのでしょうか。

日本代表戦の視聴率が落ちていると聞きます。いつものメンバー、同じような試合展開など変化の乏しさが視聴者離れを招いているのかもしれません。

「まだ2次予選だから」という気持ちがあるのかもしれません。でも、ほんの少し前は2次予選でももっと注目を集めていたのです。

2次予選の時期だからこそ、いろいろ新しい選手を試してほしい。そして最終予選、本大会へとチームを固めていくのがチームの作り方ではないのでしょうか。

せっかくイランと試合ができたのに、もったいなかった。もっといろいろなチャレンジを見たかった。それが僕の正直な感想です。