世界トップクラスの選手がひしめく中で、もまれて、打たれて、ひたむきに上を目指す丸岡。ドルトムントのセカンドチームでプレーしながら昨年9月のマインツ戦でブンデスリーガデビューを果たしたが、その試合で「イージーなプレーになってしまった」ことで以降はトップチームでの出場機会はなし。苦い経験を味わったことで「あそこでもっと自分を出せたら、そのあとも使ってもらえたかもしれない」と結果へのこだわりを強くする。

「今日はチャンスをもらって、日本の皆さんの前で結果を出せたけど、これをドイツでもやらなければいけない。そうしなければやっていけない。10分でも15分でもチャンスをもらえたら、どん欲にいく。もっともっと思い切ったプレーをできるようにしたい」

 世界を意識しながら戦うことで胸に刻まれた「結果」という二文字の重み。それが自分の未来を切り開くことは自らが一番分かっている。

 ボールを取られた瞬間に奪い返しにかかる“ゲーゲンプレス”。ヨーロッパサッカーのホットワードにもなったドルトムントスタイルの体現者でもある丸岡が、素早く攻守を切り替えてゴールを狙うU−22日本代表にとって大きな武器となる可能性は十分にある。今回の活躍は手倉森誠監督の耳にも必ずや届くはずだ。来年1月のアジア最終予選、そして来年7月のリオデジャネイロ五輪を目指し、遠くドイツの地で丸岡満がさらなるレベルアップを誓う。