映画版で「L」を演じた松山ケンイチさんはハマリ役と評判だった(画像は2012年撮影)

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人気マンガ「DEATH NOTE」を原作にした連続ドラマ「デスノート」(日本テレビ系)のあらすじが公式サイト上で公開され、注目を集めている。

原作ファンの間ではかねてから、公表されたキャラクター像の大胆な変更に懸念の声が上がっていたが、2015年6月30日に公開された第1話あらすじでは、あらたに主人公が「ドルオタ」(アイドルオタク)であるという驚きの設定が明らかになり、ファンの戸惑いは一層広がった。

東大主席の天才のはずが...

原作は、死神の落とした「デスノート」を使って犯罪者を抹殺し、悪人のいない理想郷を作り出そうとする夜神月(ライト)と、謎に包まれた世界一の名探偵L(エル)の緻密な頭脳バトルを描いた作品。06年公開の実写映画ではライト役を藤原竜也さんが、エル役を松山ケンイチさんが演じて大きな話題になった。

15年7月5日にスタートする連続ドラマでは、原作とは異なる新たなストーリー展開が用意されているという。公式サイトでは、原作を知っている人も知らない人も楽しめる内容になっているとうたっている。

だが、原作ファンからは放送前からキャラクター設定に対する戸惑いの声が数多くあがっている。

東大(原作では東応大学)に首席で入学する天才として描かれている主人公の月は、ドラマでは「どこにでもいるような大学生」という設定になっているのだ。また、原作に天才少年として登場するニアは「男とも女とも見分けがつかない謎の人物」に置き換えられ、女優の優希美青さんが演じる。

そして今回公開された第1話のあらすじにより、月が「ドルオタ」であることが明らかになった。

月は、ヒロインの弥海砂(ミサミサ)が所属するアイドルグループ「イチゴBERRY」のファンだという。「ライブに行く以外は学業とアルバイトに精を出す日々だ」という記述からは、相当なファンであることがうかがえる。

「ドルヲタの月なんてやだよ...」「逆に見たくなる」

「アイドル好きの平凡な大学生」というキャラクター像は、冷静沈着で頭のきれるクールな月のイメージとはかなり異なっている。

そのため原作ファンからは、「やりたい放題やな」「あまりにも違くてショック」「ドルヲタの月なんてやだよ...」「もうやめてくれお」といった悲鳴が出ている。「テレビ局による2次創作」と評する声も少なくない。

また原作では、海砂は月を崇拝する熱狂的ファンという設定だったため、逆の立場から物語が始まることで、2人の関係も大きく異なる形になるのではないかという心配の声も上がっている。

ただ、あまりのギャップに「ここまで変えられちゃうと逆に見たくなる」「むしろ楽しみになってきました」という反応も少なくない。

「DEATH NOTE」に限らず人気マンガやアニメが実写化される際には、原作ファンから必ずと言っていいほど賛否の声があがる。大成功をおさめた「DEATH NOTE」の実写映画も、公開前は良い反応ばかりではなく、「原作レイプやめて」「どう見ても期待はずれ」といった声があがっていた。

今回、窪田正孝さん(月役)と山崎賢人さん(L役)が魅せるドラマならではの頭脳バトルは、原作ファンをも唸らせるのか。7月5日放送の第1話に注目が集まる。