連続テレビ小説「まれ」オリジナルサウンドトラック2 音楽 澤野弘之 SMR
7月15日発売予定

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朝ドラ「まれ」(NHK 月〜土 朝8時〜)7月1日(水)放送 第14週「絶対絶命メッセージプレート」第81話より。脚本:篠崎絵里子(崎の大は立) 演出:一木正恵

恋愛ドラマに徹した13週「運命カカオ64%」が、じつに第2週「告白シュークリーム」以来、ひさびさの平均視聴率を20%台になった「まれ」。
このひとたちの恋愛関係どうなるの〜? というたわいない内容は、結果がどうあれ無責任に楽しめるのがいいのかもしれません。
朝から「官能」とか言われてもこれから1日どうすりゃいいのよ? だし、お仕事ドラマにしては希がお花畑っぽいからいらっとするし。
こうなったら、今後は、希(土屋太鳳)と圭太(山崎賢人/崎の大は立)がいろんな荒波を乗り越えながら絆を深めていく「マッサン」的な話になるといいのでは。
そういう意味で、81話の冒頭が、希と圭太の抱擁が、日本海の荒波バックなのでしょうか、と深読み。
劇的な再会をしたふたりはさらに劇的に、圭太がいきなり希と結婚すると言いだします。
「遠距離恋愛」飛び越して「遠距離結婚」という話に。
そんな状況下、今日も出ました、名言。

「男の よかれと思うては 大概独り善がりやさけね。」(はる〈鈴木砂羽〉)

いるんですよね、ちゃんとつきあう前にいきなり親に会わせたり結婚の話を進めようとしたりする男のひと。真面目で責任感が強いと捉えるべきなんでしょうけれど・・・。
圭太としては、やっとスーシェフになった希を横浜で活躍させてあげようという思いはあって、パティシエ辞めて能登に帰ってきておれの嫁になれ! っていうことではないだけマシですが、不安だから籍だけは入れたいっていうのはやっぱり独り善がり・・・。
「遠距離結婚」自体はアリだと思うんです。自立したふたりがふたつの地で生活するのは活動場所が2倍になって、「単身赴任」よりも攻めている感じがします。それ提案して断られた経験ありまして、その相手もなにかと独り善がりの「よかれと思って」を乱発してたなあ、とはるの言葉にほんとうに共感します。

やっぱり、冒頭の荒波は


さて、弥太郎(中村敦夫)には、塗師屋の嫁になるならパティシエ辞めて家に入らないといけないと言われ、希に女の仕事と結婚の両立問題が突如、襲いかかってきます。
希も圭太が好きだから悩ましいけれど、横浜からどじっ子新人・植田弥生(福田彩乃)が使いものにならないから早く帰ってこいと電話があって、急遽横浜に戻ることに。
希と圭太の関係は前途多難・・・。やっぱり、冒頭の荒波は、来るべきふたりの険しい道のりを表しているのかも。
ただ「まれ」のヘヴィーウォッチャーとして気になるのは、ふたりの関係よりなによりも、このふたりの遠距離結婚問題がいつものパターンでさくっと1週間以内で解決するかしないかのほうなのです。
(木俣冬)

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いまひとつ視聴率が伸びないが、奮闘は讃えたい。NHK朝ドラ「まれ」おさらい(54話までを総括))