このほどマレーシア・ボルネオ島を襲った大きな地震。サバ州のキナバル山を登山中であった日本人も被害に巻き込まれてしまったこの地震について、同州の副首相から興味深い発言があったもようだ。

自然豊かなことで知られ、世界中から観光客や登山客が集まるボルネオ島のサバ州で5日、マグニチュード6.0の地震が発生。同島のキナバル山(標高4,095m)で地滑りや落石などが起きた。この地震で山頂付近に登山者が取り残され、州政府は7日の捜索が終了した時点で日本人を含む16名が死亡、行方不明者が2名などと発表している。

そんな中、サバ州副首相のタン・スリ・ジョゼフ・パイリン・キティンガン氏が、この地震の原因を「神聖な山を冒涜するような外国人の素行の悪さが原因。彼らが山の神を怒らせた。それ相当のお咎めを検討している」と発言し、話題となっている。サバ州には古くから地震に関するそうしたいい伝えが存在し、マレーシアの人々は外国人の行儀の悪さに長いこと閉口していたもよう。同氏のこの発言を“暴走”と捉えることはないようだ。

マレーシアのテレビ局『KiniTV』では、外国人登山グループがキナバル山の山頂で全裸になっている様子を伝えており、サバ州警察は「この全裸の5名の正体を確認した。見つけ次第身柄を拘束して出国は認めないつもりだ」と発表した。裁判所への出廷を命じられる可能性もあるため、各国領事館も緊張を募らせているもようだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)